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許認可用語の比較

許認可に関する用語は似たものが多く、混同されがちです。ここでは、よく混同される用語のペアを取り上げ、その違いをわかりやすく比較・解説します。

許可と認可の違い

どちらも行政の判断が必要ですが、「禁止の解除」と「効力の補充」という本質的な違いがあります。

項目許可認可
読みきょかにんか
定義法律で禁止されている行為を、行政が特定の条件のもとで解除すること。私人の法律行為を行政が補充して、法律上の効力を完成させること。
カテゴリ基本用語基本用語
具体例飲食店を開業する場合、保健所に「飲食店営業許可」を申請します。施設の衛生基準を満たし、食品衛生責任者を配置した上で申請すると、実地検査を経て許可証が交付されます。保育所を運営する社会福祉法人が利用料金を改定する場合、自治体の認可が必要です。認可なしに料金を変更しても、法律上は無効となります。

届出と申請の違い

届出は形式要件を満たせば受理されますが、申請は行政の審査・判断を伴います。

項目届出申請書
読みとどけでしんせいしょ
定義一定の事項を行政機関に通知する行為。届出が受理されれば手続き完了。許認可を取得するために行政機関に提出する書類。所定の様式に記入して提出する。
カテゴリ基本用語申請手続き
具体例印刷業を開始する場合、管轄の都道府県に届出を提出します。届出書が形式要件を満たしていれば受理され、届出の時点から営業を開始できます。許可のような審査や実地検査はありません。飲食店営業許可の申請書には、営業所の名称・所在地、申請者情報、食品衛生責任者の氏名、施設の構造・設備の概要などを記入します。管轄の保健所の窓口またはウェブサイトから様式をダウンロードできます。

免許と許可の違い

どちらも禁止の解除ですが、免許は個人の資格・能力の証明を伴う点が異なります。

項目免許許可
読みめんきょきょか
定義特定の行為を行う資格・能力があることを行政が公証すること。法律で禁止されている行為を、行政が特定の条件のもとで解除すること。
カテゴリ基本用語基本用語
具体例不動産業を営むには、都道府県知事または国土交通大臣から「宅地建物取引業免許」を取得する必要があります。免許の有効期間は5年で、期間満了前に更新申請が必要です。飲食店を開業する場合、保健所に「飲食店営業許可」を申請します。施設の衛生基準を満たし、食品衛生責任者を配置した上で申請すると、実地検査を経て許可証が交付されます。

法人と個人事業主の違い

許認可申請における必要書類・要件・責任範囲の違いを比較します。

項目法人個人事業主
読みほうじんこじんじぎょうぬし
定義法律によって権利義務の主体となる資格を認められた組織。株式会社、合同会社など。法人を設立せず個人で事業を営む者。開業届を税務署に提出して事業を開始する。
カテゴリ事業形態事業形態
具体例建設業許可を取得して事業を拡大したい場合、個人事業主から法人(株式会社や合同会社)に移行するケースがあります。法人化すると許認可は再取得が必要ですが、社会的信用の向上や税制上のメリットが得られます。個人で整体院を開業する場合、税務署に開業届を提出し、必要に応じて保健所への届出を行います。個人事業主として許認可を取得するため、申請書には個人の住所・氏名を記載します。

許可と届出の違い

行政の審査が必要な「許可」と、通知するだけの「届出」の違いを解説します。

項目許可届出
読みきょかとどけで
定義法律で禁止されている行為を、行政が特定の条件のもとで解除すること。一定の事項を行政機関に通知する行為。届出が受理されれば手続き完了。
カテゴリ基本用語基本用語
具体例飲食店を開業する場合、保健所に「飲食店営業許可」を申請します。施設の衛生基準を満たし、食品衛生責任者を配置した上で申請すると、実地検査を経て許可証が交付されます。印刷業を開始する場合、管轄の都道府県に届出を提出します。届出書が形式要件を満たしていれば受理され、届出の時点から営業を開始できます。許可のような審査や実地検査はありません。

取消しと失効の違い

行政処分による「取消し」と、期間満了による「失効」の違いを整理します。

項目取消し失効
読みとりけししっこう
定義法令違反などにより、行政機関が許認可の効力を遡及的に失わせること。許認可の有効期間が満了し、または取消しにより効力を失うこと。
カテゴリ法律用語申請手続き
具体例建設業者が虚偽の申請で許可を取得していたことが判明した場合、都道府県知事は建設業許可を取り消します。取消し後5年間は新たに建設業許可を申請することができません(欠格事由)。建設業許可の有効期間(5年)が満了する前に更新申請を行わなかった場合、満了日の翌日に許可が失効します。失効後は500万円以上の工事を請け負うことができず、新規に許可を取り直す必要があります。

認定と認可の違い

基準適合の確認である「認定」と、効力の補充である「認可」の違いを比較します。

項目認定認可
読みにんていにんか
定義一定の基準を満たしていることを行政が公式に確認・証明すること。私人の法律行為を行政が補充して、法律上の効力を完成させること。
カテゴリ基本用語基本用語
具体例太陽光発電事業を行うには、経済産業省から「再生可能エネルギー発電事業計画認定(FIT認定)」を受ける必要があります。認定を受けることで、固定価格での電力買取が保証されます。保育所を運営する社会福祉法人が利用料金を改定する場合、自治体の認可が必要です。認可なしに料金を変更しても、法律上は無効となります。

株式会社と合同会社の違い

設立費用・意思決定・許認可取得の観点から両者を比較します。

項目株式会社合同会社
読みかぶしきがいしゃごうどうがいしゃ
定義株式を発行して資金を集め、事業を行う最も一般的な法人形態。出資者全員が有限責任を負う法人形態。設立が簡単で費用も安い。
カテゴリ事業形態事業形態
具体例人材派遣業を行うには労働者派遣事業の許可が必要で、資産要件として基準資産額2,000万円以上が求められます。そのため、株式会社として十分な資本金を用意して設立し、その上で許可申請を行うのが一般的な流れです。小規模な飲食店を開業する場合、合同会社を設立して法人として飲食店営業許可を取得するケースが増えています。設立費用が安く、法人としての信用も得られるため、個人事業主と株式会社の中間的な選択肢として人気です。

行政書士と司法書士の違い

許認可申請と登記手続き、それぞれの専門分野の違いを解説します。

項目行政書士司法書士
読みぎょうせいしょししほうしょし
定義官公署への許認可申請書類の作成・提出を代行する国家資格者。法務局への登記申請を代行する国家資格者。会社設立登記などを専門とする。
カテゴリ行政機関行政機関
具体例建設業許可の申請を行政書士に依頼する場合、報酬は10万円〜15万円程度が相場です。行政書士が申請書類の作成から添付書類の収集、行政機関への提出、補正対応まで一括して代行してくれます。株式会社を設立して建設業許可を取得する場合、まず司法書士に会社設立登記を依頼し(報酬5〜10万円程度)、登記完了後に行政書士に建設業許可の申請を依頼する、という流れが一般的です。

登録と届出の違い

名簿への記載を伴う「登録」と、通知行為である「届出」の違いを比較します。

項目登録届出
読みとうろくとどけで
定義行政機関が管理する名簿・台帳に記載されること。一定の資格や要件が必要。一定の事項を行政機関に通知する行為。届出が受理されれば手続き完了。
カテゴリ基本用語基本用語
具体例海事代理士として活動するには、国土交通省の海事代理士名簿に登録する必要があります。試験に合格し、登録申請を行うと名簿に記載され、業務を開始できます。印刷業を開始する場合、管轄の都道府県に届出を提出します。届出書が形式要件を満たしていれば受理され、届出の時点から営業を開始できます。許可のような審査や実地検査はありません。

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