建設業許可
管轄: 国土交通省 / 都道府県 / 根拠法令: 建設業法第3条
500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を請け負う場合に必要な許可。29業種に分かれています。
建設業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。国交省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
建設業許可とは何か
建設業許可は、1件あたり500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上、または延べ面積150㎡以上の木造住宅工事)の工事を請け負う建設業者に求められる許可です。この金額未満の「軽微な工事」のみを請け負う場合は許可不要ですが、元請からの発注規模が大きくなる、公共工事に参入する、といった局面では許可が事実上の必須要件になります。許可は土木一式・建築一式・大工・電気・管・内装仕上など29業種に区分され、自社が請け負う工事の種類ごとに取得する必要があります。
大臣許可と知事許可・一般と特定
営業所が1つの都道府県内のみなら「知事許可」、2つ以上の都道府県にまたがるなら「国土交通大臣許可」になります。どちらも請負える工事の地域に制限はありません。
さらに、元請として4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)を下請に出す場合は「特定建設業許可」、それ以外は「一般建設業許可」に分かれます。下請を多用する元請を志向するなら、最初から特定の要件(後述の財産要件が重くなる)を見据える必要があります。
取得の必須要件
許可の核となるのは次の4点です。
- 経営業務の管理責任者(経管):建設業の経営経験が原則5年以上ある役員等を、常勤で1名置くこと。
- 専任技術者(専技):許可を受ける業種ごとに、対応する国家資格(1級・2級施工管理技士、技術士など)または実務経験10年以上を持つ者を、営業所に常勤で配置すること。
- 財産的基礎:一般許可は自己資本500万円以上または500万円以上の資金調達能力。特定許可は資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上など、要件が格段に厳しくなります。
- 誠実性・欠格要件に該当しないこと:暴力団排除条項や、過去の許可取消しからの一定期間経過など。
経管と専技は別人でも兼任でも構いませんが、いずれも「常勤」が条件で、他社の役員との重複や住所が遠隔地にある場合は認められないことがあります。
申請の流れと費用
1. 自社が経管・専技・財産の要件を満たすか確認(最大のハードル) 2. 確認書類(登記、納税証明、技術者の資格証・実務経験証明、財務諸表など)を収集 3. 知事許可は都道府県窓口、大臣許可は地方整備局へ申請
費用の内訳は、行政への法定手数料(知事許可・新規は90,000円、大臣許可・新規は登録免許税150,000円)に、行政書士へ依頼する場合の報酬が加わります。本人申請なら法定手数料のみで済みます。
よくある不許可・差し戻し理由
- 経営経験5年・実務経験10年を裏付ける契約書や注文書が不足し、期間を証明しきれない
- 経管・専技の常勤性が確認できない(社会保険の加入実績がない等)
- 自己資本500万円を期末の財務諸表で示せない
申請内容は自治体・所管庁により求める証明書類が異なるため、事前に管轄窓口へ確認するのが確実です。
取得後の注意
許可の有効期間は5年で、満了の30日前までに更新申請が必要です。失念すると許可が失効し、再取得になります。また、決算終了後4か月以内の「決算変更届」を毎年提出する義務があり、これを怠ると更新が受けられません。役員・専技・営業所の変更も都度届出が必要です。なお、許可取得後は建設業退職金共済や社会保険加入が実務上強く求められ、公共工事を狙うなら別途「経営事項審査(経審)」の受審が前提になります。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1経営業務管理責任者・専任技術者の要件確認
- 2財産的基礎(500万円以上の資金証明)の準備
- 3申請書類一式を作成(20種類以上)
- 4都道府県知事(一般)または国土交通大臣(特定/複数県)に申請
- 5審査(知事許可: 約30日、大臣許可: 約90日)
- 6許可証交付
建設業許可の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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