生物多様性保全活動届出
管轄: 環境省 / 根拠法令: 生物多様性基本法
農林水産業における生物多様性保全活動を行う場合の届出。環境保全型農業を含む。
生物多様性保全活動届出は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、環境省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出が必要になる場面
農林水産業の現場で生物多様性の保全に取り組む際の手続きですが、まず制度の構造を正しく理解しておくことが重要です。根拠とされる生物多様性基本法(2008年施行)は国・自治体・事業者の責務や基本方針を定めた「理念法」であり、この法律そのものに個別の許認可窓口や定型の申請様式があるわけではありません。実際の届出・申請は、活動の種類に応じて以下のいずれかの枠組みで行うのが通例です。
- 環境保全型農業(有機農業、カバークロップ、IPMなど)として取り組む場合 → 市町村経由で「環境保全型農業直接支払交付金」の取組計画を提出
- 地域の多様な主体(農家・NPO・企業等)が連携して保全活動を行う場合 → 生物多様性保全活動促進法に基づく「活動計画」を作成し、市町村の認定を受ける
つまり「届出」という言葉で一括りにされていても、実体は交付金の取組申請か、活動計画の認定申請のいずれかに分かれます。自分の活動がどちらに該当するかを最初に切り分けてください。
対象者・要件
対象は農業者・林業者・漁業者、およびこれらと連携する団体です。資格試験や専任者の設置といった人的要件はなく、施設要件もありません。難易度が低いとされるのはこのためで、求められるのは「何を・どこで・どのように保全するか」を計画書として具体的に記述できることです。
環境保全型農業の取組では、化学肥料・化学合成農薬の都道府県慣行レベルからの5割低減など、取組ごとに定められた要件を満たす必要があります。
申請の流れと費用
1. 取り組む活動の特定(交付金型か、活動計画認定型か) 2. 市町村・地域協議会など窓口の確認 3. 取組計画書・活動計画書の作成(圃場の位置、面積、取組内容、実施期間) 4. 提出・審査・認定/採択 5. 実施後の記録保管・報告
申請手数料は無料です。ただし交付金型では、取組記録(作業日誌、使用資材の記録等)の保管が交付要件となり、未整備だと交付金返還の対象になり得ます。
つまずきやすい点
- 計画内容が抽象的(「環境に配慮する」だけ)で差し戻される
- 対象圃場・区域の特定が不正確(地番・面積の不一致)
- 交付金の取組要件(低減率等)を満たさないまま申請
- 窓口を国に直接求めてしまう。実務上の受付は市町村・地域協議会が中心
関連手続き
有機JAS認証、エコファーマー(持続性の高い農業生産方式の導入計画認定)など、目的の近い別制度と併用されることが多い制度です。変更や中止が生じた場合は、採択を受けた市町村窓口へ速やかに変更の届出が必要になります。要件・様式・締切は自治体や年度の交付金要綱により異なるため、着手前に必ず所管市町村へ確認してください。
申請手数料は無料です。書類の準備さえ整えば、費用をかけずに取得できます。
申請手順
- 1活動計画の策定
- 2届出書の作成
- 3都道府県知事への届出
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
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