法人設立登記
管轄: 法務局 / 根拠法令: 会社法第49条
株式会社や合同会社を設立するための登記。定款認証・資本金払込みの後に申請します。
法人設立登記は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査期間は標準的で、法務省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための登記か
法人設立登記は、株式会社・合同会社などの法人を法律上「成立」させるための手続きです。会社法第49条は「株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立する」と定めており、登記が完了して初めて法人格が発生します。つまり契約・銀行口座開設・許認可申請などはすべて登記後でなければできません。これから会社を作るすべての発起人・社員が対象です。
申請までの流れ
法人形態によって手順が分かれます。
- 株式会社: 定款作成 → 公証役場での定款認証 → 資本金の払込み → 法務局へ登記申請
- 合同会社: 定款作成 → 資本金払込み → 登記申請(定款認証は不要)
申請は本店所在地を管轄する法務局に対して行います。登記申請日が会社の設立日となるため、希望日がある場合は逆算してスケジュールを組みます。法務局の閉庁日(土日祝・年末年始)は申請できない点に注意してください。
費用の内訳
費用は形態と資本金で変動します。主な内訳は次のとおりです。
- 登録免許税: 株式会社は資本金の0.7%(最低15万円)、合同会社は同0.7%(最低6万円)
- 定款認証手数料: 株式会社のみ必要で、資本金100万円未満は3万円、100万円以上300万円未満は4万円、300万円以上は5万円
- 定款の収入印紙代: 紙定款の場合4万円(電子定款なら不要)
- 登記事項証明書・印鑑証明書などの実費
目安の60,000〜242,000円という幅は、合同会社を電子定款で最小構成にした場合の下限から、株式会社で各費用が重なった場合の上限までを示しています。電子定款を使うと印紙代4万円が不要になるため、専門家へ依頼してもトータルで安くなることがあります。
よくある差し戻し・補正の理由
法務局では形式審査が行われ、不備があると補正(やり直し)を求められます。多いのは次のケースです。
- 商号に使用できない文字・記号を使っている、または同一所在地に同一商号がある
- 事業目的の記載が不明確、または適法性・営利性を欠く表現
- 本店所在地の表記が定款・申請書・印鑑届出書で食い違っている
- 資本金の払込みを証する書面(通帳の写し等)の日付や金額が合わない
- 印鑑届出書や就任承諾書など添付書類の押印・記載漏れ
定款認証後に目的や商号を直すと再認証が必要になり費用も二重にかかるため、認証前のチェックが重要です。
関連する手続きと設立後の注意
登記はゴールではなくスタートです。登記完了後は、税務署への法人設立届出書・青色申告の承認申請、都道府県・市町村への届出、年金事務所での社会保険加入手続きが続きます。さらに、飲食業・建設業・古物商など事業内容によっては別途の営業許可が必要で、これらは法人成立後でないと申請できません。
設立後も、役員変更・本店移転・商号変更・増資などがあれば、その都度「変更登記」を期限内(多くは2週間以内)に行う必要があります。登記を怠ると、代表者個人に過料が科されることがあるため、登記事項に変更が生じたら速やかに対応してください。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1定款の作成
- 2定款の認証(株式会社の場合、公証役場で)
- 3資本金の払込み
- 4設立登記申請書を法務局に提出
- 5登記完了(約1〜2週間)
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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