肥料製造届出
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 肥料の品質の確保等に関する法律第16条
肥料を製造する場合に必要な届出。普通肥料の製造業者は農林水産大臣への届出が必要。
肥料製造届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、農水省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出が必要になる場面
肥料の品質の確保等に関する法律(旧・肥料取締法。2020年12月に改称)は、肥料を「普通肥料」と「特殊肥料」に分け、製造・販売の前に手続きを義務づけています。届出(法第16条の2を中心とする規定)の対象になるのは、主に次のケースです。
- 既に登録された普通肥料同士を混ぜ合わせる「指定混合肥料」を製造する場合
- 堆肥・米ぬか・魚かす・くん炭などの「特殊肥料」を製造・販売する場合
- 自分の畑で使うのではなく、他者に譲渡・販売する目的で肥料をつくる場合
一方、化学的に成分を調整した一般的な普通肥料を新規に製造する場合は、届出ではなく「登録」が必要です。「届出で済むのか登録なのか」を最初に切り分けることが、この手続きで最もつまずきやすい入口です。
提出先と費用
提出先は肥料の種類と販売エリアで変わります。
- 特殊肥料:製造所のある都道府県知事へ届出
- 指定混合肥料など:販売区域が複数県にまたがる、または全国の場合は農林水産大臣(地方農政局経由)、単一県内なら都道府県知事
届出自体に手数料はかからず無料です。ただし、登録が必要な普通肥料に該当する場合は、別途登録手数料や公定規格に基づく検査費用が発生します。届出と登録で費用感が大きく異なるため、区分の確認は費用面でも重要です。
手続きの流れ
1. 製造しようとする肥料が「特殊肥料」「指定混合肥料」「登録対象の普通肥料」のいずれかを判定する 2. 届出書に、氏名・住所、製造所の所在地、肥料の名称・種類、原料、製造の方法などを記載する 3. 製造を開始する前に提出する(事後ではない点に注意) 4. 受理後、保証票(品質表示)の様式を整え、製品ごとに正しく表示する
つまずきやすい点
- 区分の誤認:本来「登録」が必要な普通肥料を「届出」で済ませてしまい、無登録製造として指摘される
- 表示義務違反:届出後も、保証成分量・原料・製造業者名などを記した保証票の添付が必要で、これを怠ると行政指導の対象になる
- 原料の確認不足:汚泥や畜ふんを原料にする場合、有害成分(カドミウム、ヒ素など)の基準を満たす必要があり、原料由来で基準超過すると製造・販売できない
関連して確認すべきこと
- 堆肥を扱う場合、原料となる家畜排せつ物の管理について「家畜排せつ物法」の対象になることがある
- 産業廃棄物(汚泥・食品残さ等)を原料化する場合、廃棄物処理法上の許可や扱いが別途問題になる
- 肥料を輸入して販売する場合は、製造ではなく輸入業者としての届出・登録が必要
まずは製造予定の肥料が3区分のどれに当たるかを、製造所を管轄する都道府県の農政担当課または地方農政局に照会するのが確実です。区分が確定すれば、届出か登録か、提出先が国か県か、費用が無料か有料かがすべて決まります。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1届出書の作成
- 2製造する肥料の成分分析
- 3製造施設の概要準備
- 4農林水産大臣への届出
- 5届出受理通知
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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