PRTR届出(化学物質排出移動量届出)
管轄: 環境省 / 根拠法令: 化学物質排出把握管理促進法第5条
指定化学物質の排出量・移動量の届出
PRTR届出(化学物質排出移動量届出)は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。環境省の審査は比較的迅速で、早ければ1週間程度で結果が出ます。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
PRTR届出とは何のための制度か
PRTR届出は、工場や事業所が環境中(大気・公共用水域・土壌)に排出した、または廃棄物・下水として事業所外へ移動させた指定化学物質の量を、事業者自らが把握して国に届け出る制度です。許可や登録のように「事業を行う資格」を得るものではなく、対象に該当する事業者に課された年次の報告義務である点が他の許認可と大きく異なります。集計データは環境省・経済産業省が公表し、地域の化学物質管理の基礎情報になります。
届出が義務になる事業者の3要件
以下を**すべて**満たす場合に届出義務が生じます。一つでも欠ければ義務はありません。
- 対象業種であること(製造業、金属鉱業、燃料小売業、燃料卸売業、洗濯業、医療業など政令で定める24業種)
- 常時使用する従業員が21人以上であること
- 第一種指定化学物質を年間1トン以上取り扱うこと(発がん性等のある特定第一種指定化学物質は0.5トン以上)
取り扱う物質は2021年の政令改正で462から515物質に拡大され、令和5年度(2023年度)の取扱分から新リストが適用されています。自社で使う溶剤・塗料・洗浄剤などのSDS(安全データシート)で含有物質を確認することが出発点です。
申請の流れと費用
- 対象年度(前年4月〜当年3月)の取扱量・排出量・移動量を物質ごとに算定する
- 排出量等算出マニュアルや業種別マニュアルを用いて、大気・水域・土壌への排出量、廃棄物・下水への移動量を計算する
- 翌年度の4月1日〜6月30日の届出期間内に提出する
提出先は事業所を管轄する都道府県知事を経由した事業所管大臣で、届出手数料は**無料**です。NITEが運用する「化管法PRTR届出システム」を使った電子届出が可能で、紙の様式(第1号様式)でも提出できます。費用が発生するとすれば、排出量算定を外部に委託する場合の実費のみです。
よくある差し戻し・誤りの原因
- 排出量と移動量の混同(環境への放出か、廃棄物等での場外搬出かの区別誤り)
- 取扱量の集計漏れ(製剤中の含有量や歩留まりを考慮していない)
- 様式の物質番号・単位(kg単位で記載)の誤記
- 該当物質を含む製品を「自社で製造していないから対象外」と誤認するケース
関連する義務と変更時の注意
化管法はSDSの提供義務(第二種指定化学物質を含む)とも一体で運用されるため、PRTR対象でなくてもSDS交付義務が残る場合があります。また、大気汚染防止法・水質汚濁防止法・廃棄物処理法など排出規制側の許可・届出とは別制度であり、PRTR届出をしても排出基準の遵守義務は免除されません。従業員数や取扱量の増減で翌年度から義務の有無が変わるため、毎年4月時点で3要件を再確認することが重要です。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1年間排出量・移動量を把握
- 2都道府県経由で主務大臣に届出
- 3届出受理通知を受領
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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