第二種貨物利用運送事業許可
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 貨物利用運送事業法第20条
鉄道・航空・海運を利用した一貫運送を行う事業の許可
第二種貨物利用運送事業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この許可で何ができるか
第二種貨物利用運送事業は、鉄道・航空・海運・自動車の幹線輸送と、その発着両端の集貨・配達(トラックによる集配)を組み合わせ、荷主に対して「ドア・ツー・ドア」の一貫輸送サービスを自ら提供する事業です。
第一種貨物利用運送事業(登録制)が単一の輸送モードの利用にとどまるのに対し、第二種は「幹線輸送+集配」をワンセットで責任を持って引き受ける点が決定的に異なります。利用するのが鉄道なら鉄道利用、海運なら外航・内航海運利用、航空なら航空利用と、利用する運送機関ごとに事業区分が分かれます。このため、フォワーダー(利用運送事業者)として荷主と一括契約を結びたい事業者が対象になります。
「許可」であることの重み
第一種が登録で済むのに対し、第二種は国土交通大臣の「許可」が必要で、難易度が一段上がります。集配というラストワンマイルまで含めて輸送品質を担保する責任が生じるため、審査も体制面まで踏み込みます。
主な取得要件
- 財産的基礎: 純資産額がおおむね300万円以上あること(直近の貸借対照表等で確認)
- 集配体制の確保: 集配を行う営業所と、自社の集配車両または貨物自動車運送事業者への運送委託契約
- 経営の主体性: 利用する鉄道・航空・海運などの運送機関との取引が確保できる見込み
- 欠格事由に該当しないこと: 一定期間内の許可取消、法令違反、役員の破産・刑罰歴など
申請の流れ
1. 利用する運送機関(鉄道・航空・海運)の区分を決め、集配計画を含む事業計画を作成 2. 管轄の地方運輸局(航空・海運は地方運輸局、外航海運は本省案件あり)へ申請書を提出 3. 審査(標準処理期間はおおむね3〜4か月) 4. 許可後、登録免許税を納付し、運輸開始届を提出して営業開始
費用の内訳
- 登録免許税: 120,000円(許可取得後に納付。第一種の90,000円より高い)
- 集配車両・営業所の確保費用、委託先との契約コストは別途
- 行政書士へ依頼する場合は報酬が加わる
よくある差し戻し・不許可理由
- 集配体制が「委託先未定」「契約見込みが書面で示せない」など計画が具体性を欠く
- 純資産が要件に届かない、または財務書類の整合が取れていない
- 利用運送機関との取引見込みが説明できない
- 営業所・保管施設の使用権原(賃貸借契約等)が明確でない
関連・付随する許認可
- 集配を自社トラックで行う場合は、貨物自動車運送事業(一般貨物)の許可が必要になるケースがある。委託のみなら不要だが、委託契約の実在性が問われる
- 倉庫保管を伴うなら倉庫業登録の検討
- 利用する運送機関を追加・変更する場合は事業計画変更の認可・届出が必要
変更・更新時の注意
第二種に有効期間の更新制度はありませんが、営業所の新設、集配区域や利用運送機関の変更、役員変更などは、その都度「事業計画変更認可」または「届出」が求められます。無届のまま体制を変えると行政処分の対象となるため、変更が生じた段階で速やかに手続きしてください。
まず着手すべきは、利用する運送機関の区分確定と、集配の委託先との契約見込みを書面化することです。この2点が固まれば、申請書類の8割は方向が定まります。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1国土交通大臣に申請
- 2一貫運送体制の確認
- 3集配体制の審査
- 4許可証の交付
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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