行政書士法人設立届出
管轄: 総務省 / 根拠法令: 行政書士法第13条の3
行政書士法人を設立するための届出
行政書士法人設立届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査期間は標準的で、総務省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
行政書士法人設立届出とは
行政書士法人設立届出は、行政書士が共同して、または単独で「行政書士法人」を設立した際に、登記完了後の事実を所属する都道府県の行政書士会を経由して日本行政書士会連合会へ届け出る手続きです。行政書士法人は個人の行政書士事務所と異なり、法人格を持つため、事業承継のしやすさ、信用力の向上、複数事務所(従たる事務所)の展開といったメリットがあります。
なお、設立そのものは「許可制」ではなく、定款作成→法務局での設立登記→連合会への届出という流れで成立します。届出は登記後に行う事後手続きである点を理解しておくことが重要です。
対象となる人・要件
設立できるのは行政書士の登録を受けている個人に限られます。主な要件は次のとおりです。
- 社員(出資者であり業務執行者)は全員が行政書士であること。行政書士でない者を社員にすることはできない
- 2020年の行政書士法改正(2022年6月施行)により、社員が1名の「一人行政書士法人」の設立が可能になった
- 主たる事務所、従たる事務所には、原則としてそれぞれ社員である行政書士を常駐させる必要がある
- 定款に法人の名称(「行政書士法人」の文字を含む)、目的、事務所所在地、社員に関する事項を定めること
申請(届出)の流れ
- 定款を作成する(公証人の認証は不要)
- 主たる事務所所在地を管轄する法務局で設立登記を行う。法人はこの登記によって成立する
- 成立後2週間以内に、登記事項証明書・定款の写し等を添えて、所属する都道府県行政書士会経由で日本行政書士会連合会へ届け出る
- 従たる事務所を設ける場合は、その所在地の行政書士会への届出も必要
費用の内訳
費用の目安は60,000〜100,000円程度ですが、内訳は概ね以下です。
- 設立登記の登録免許税:60,000円(行政書士法人は定額)
- 登記事項証明書・印鑑証明書等の取得実費:数千円
- 法人印(代表者印等)の作成費:数千〜2万円程度
- 専門家へ登記を依頼する場合の報酬:別途
司法書士へ登記代行を依頼するか自分で行うかで総額は変動します。登録免許税の60,000円は必須経費と考えてください。
よくある差し戻し・注意点
- 名称に「行政書士法人」の文字が入っていない、または既存法人と紛らわしい
- 社員に行政書士登録のない者が含まれている
- 登記後2週間以内の届出期限を徒過している
- 従たる事務所への社員配置(常駐)が満たされていない
関連手続き・変更時の注意
設立後に名称・事務所・社員を変更した場合は、その都度、変更登記と連合会への変更届出が必要です。社員の脱退・加入、解散・清算の際も届出義務があります。また、各社員個人の行政書士登録は法人とは別に維持する必要があり、法人設立によって個人登録が不要になるわけではない点に注意してください。
まず確認すべきは、社員となる全員の行政書士登録が有効か、そして主たる・従たる事務所に常駐できる体制があるかです。その上で定款を固め、法務局での登記準備に進むのが実務上の最短ルートです。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1定款の作成
- 2法人登記
- 3所属行政書士会に届出
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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