飛行場設置許可
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 航空法第38条
飛行場(空港)を設置するための許可
飛行場設置許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
飛行場設置許可とは
航空法第38条は、飛行場(航空機の離着陸の用に供する陸上・水上の区域)または航空保安施設を設置しようとする者に、国土交通大臣の許可を取得することを義務づけています。ここでいう「飛行場」には、いわゆる空港だけでなく、自家用の小規模滑走路、農薬散布用飛行場、企業や病院が設けるヘリポート(陸上ヘリポート・屋上ヘリポート)も含まれます。ドクターヘリの常駐基地や物流・観光用のヘリポートを新設する場合も、この許可が必要になる点に注意してください。
対象となるのは飛行場を「設置」する事業者・自治体・医療機関・企業などで、既存飛行場の管理者ではなく、新たに区域を設けて航空機を反復的に離着陸させようとする主体です。
取得の必須要件
許可の可否は主に次の観点で審査されます。
- 申請者が工事を完成し、その後も飛行場を適正に維持・運営する能力(資金・体制)を有すること
- 飛行場の構造が、滑走路・着陸帯・進入区域・転移表面などの設置基準(航空法施行規則)に適合すること
- 周辺の空域・他の飛行場との関係で航空の安全を損なわないこと
- 設置区域および進入表面・転移表面の下の土地について、必要な使用権原や制限が確保できる見込みがあること
公共用飛行場の場合は、これに加えて告示・利害関係人からの意見書提出機会の付与・公聴会といった手続きが課され、周辺住民や自治体の意見が審査に反映されます。
申請の流れ
1. 設置区域・施設配置・進入表面等を定めた設計に基づき、申請書および添付図面を国土交通大臣(地方航空局経由)へ提出 2. 公共用の場合は告示、利害関係人の意見書、必要に応じ公聴会 3. 設置基準・空域・能力に関する審査 4. 許可(工事の方法・期限等の条件が付される) 5. 許可に従って工事を実施し、完成後に完成検査を受ける 6. 検査合格後、供用開始
非公共用(自家用ヘリポート等)は公聴会等が省略されることが多く、相対的に手続きは簡素ですが、基準適合審査と完成検査は同様に行われます。
費用の考え方
許可申請そのものの手数料は無料です。ただし実際の負担は申請費用ではなく、測量・設計、用地確保、滑走路や着陸帯の造成・舗装、航空灯火、消防・救難設備、騒音・環境影響調査などの実費が中心で、規模により大きく変動します。費用は計画内容により大きく異なるため、設計事務所・施工業者の見積りに基づく試算が不可欠です。
よくある不許可・差し戻し理由
- 進入表面・転移表面・水平表面に支障となる建物・樹木・地形があり、制限表面を確保できない
- 周辺空域や近接する他飛行場・空港の交通と競合し、安全が確保できない
- 着陸帯・滑走路長・幅員等が設置基準を満たさない
- 用地の使用権原や、表面下の土地に対する制限の確保が不十分
- 騒音・環境影響への対応が不足し、利害関係人の理解が得られない
関連・付随する許認可
飛行場には航空灯火の設置、管制・通信のための無線局免許(電波法)が伴うことが多く、農地を転用する場合は農地転用許可、市街化調整区域等では開発許可、規模により環境アセスメントが必要になる場合があります。設置後に滑走路の延長や着陸帯の変更など重要な変更を行う際は、改めて変更の許可(航空法第43条)が必要です。
まずは計画地の制限表面が確保できるか、周辺空域と競合しないかを地方航空局へ事前相談し、用地権原の確保と関連許認可の要否を並行して確認することが、現実的な第一歩です。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1国土交通大臣に申請
- 2航空灯火・施設基準の審査
- 3環境アセスメント
- 4許可の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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