監査法人設立届出
管轄: 金融庁 / 根拠法令: 公認会計士法第34条の7
監査法人を設立するための届出
監査法人設立届出は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査期間は標準的で、金融庁での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
監査法人設立届出とは
監査法人は、公認会計士が共同して財務書類の監査証明業務を組織的に行うために設立する法人です。上場企業の会計監査など、社会的影響の大きい監査を個人ではなく法人として担うことを目的としています。この設立届出は、監査法人が成立した後に金融庁(実務上は管轄の財務局経由)へその旨を届け出る手続きで、公認会計士法第34条の7に根拠を置きます。許可・認可制ではなく「成立後の届出」である点が特徴で、設立登記を経て法人が成立した時点で届出義務が生じます。
設立の必須要件
- 社員(出資者)は5人以上の公認会計士であること。これは監査法人の根幹要件で、満たせなければ設立できません。
- 社員は原則として公認会計士でなければならず、いわゆる「特定社員」(公認会計士以外)を加える場合も公認会計士である社員が過半数かつ一定割合を占める必要があります。
- 業務を適正に遂行できる業務管理体制(品質管理体制)を整えること。日本公認会計士協会の品質管理レビュー等を見据えた内部統制が前提になります。
- 有限責任監査法人を選ぶ場合は、社員の登録および供託金(または保険等による代替措置)が別途求められます。無限責任監査法人にはこの供託義務はありません。
申請(届出)の流れ
1. 定款を作成する。持分会社(合名会社に準ずる形態)であるため公証人による定款認証は不要です。 2. 主たる事務所所在地を管轄する法務局で設立登記を行う。これにより法人が「成立」します。 3. 成立後、登記事項証明書および定款の写しを添えて金融庁長官あてに届け出る(管轄財務局を経由)。 4. 日本公認会計士協会への入会・登録手続きを並行して進める。協会への登録がなければ実質的に監査証明業務を行えません。
費用の内訳
申請費用の目安60,000〜100,000円は、主に設立登記の登録免許税(持分会社の設立登記)と登記事項証明書・印鑑証明書等の取得実費、専門家への作成代行報酬を見込んだ範囲です。これとは別に、有限責任監査法人を選択した場合の供託金、日本公認会計士協会の入会金・年会費、品質管理体制構築のための実務コストが大きく上乗せされます。総額では届出費用そのものより、これらの付随コストが本体になる点に注意してください。
よくある差し戻し・つまずき
- 社員5人の要件を満たしていない、または社員に公認会計士でない者を不適切な割合で入れている。
- 定款の記載事項(目的、社員、責任形態など)に不備がある。
- 設立登記の完了前に届出をしようとする(届出は成立後)。
- 有限責任を選びながら供託・登録の手続きを失念している。
変更・関連手続き
社員の加入・脱退、名称、事務所所在地などに変更があった場合は、その都度、変更の届出が必要です。社員数が5人を下回ると解散事由に該当し得るため、社員構成の維持は継続的な管理事項になります。また個々の公認会計士の登録、上場会社監査事務所登録制度への登録など、業務内容に応じた付随手続きも併せて確認してください。手続きの細部や供託額は制度改正により変わり得るため、着手前に金融庁・管轄財務局および日本公認会計士協会の最新情報を確認することをおすすめします。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 15人以上の公認会計士による定款作成
- 2金融庁に届出
- 3法人登記
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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