ヘアカラー専門店開設届
管轄: 保健所 / 根拠法令: 美容師法第11条
ヘアカラーリング専門店を開設するための美容所開設届。美容師免許が必要。
ヘアカラー専門店開設届は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査期間は標準的で、保健所での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出の目的と対象者
ヘアカラー専門店は、シャンプー・カットを省いて毛染め(カラーリング)に特化した美容サービスを提供する店舗ですが、法律上は通常の美容室と同じ「美容所」に該当します。パーマ・結髪・化粧などと並んでヘアカラーは美容師法上の「美容」行為に含まれるため、専門店であっても美容師法第11条に基づき、開設前に保健所へ美容所開設届を提出し、確認を受ける義務があります。
対象となるのは、新たにヘアカラー専門店を開く事業者です。施術者には必ず美容師免許が必要で、無資格者がカラー剤を塗布することはできません。「セルフカラー専門店」を標榜する場合でも、施術者が薬剤を扱うなら美容所届出と美容師配置が求められます。
取得の必須要件
届出が受理されるには、人・施設の両面で基準を満たす必要があります。
- 美容師免許を持つ施術者を配置すること
- 管理美容師(美容師2名以上の店舗で必須、免許取得後3年以上の実務経験+講習修了)を置くこと
- 作業室の床面積・採光・照明・換気が自治体の構造設備基準を満たすこと
- 器具消毒設備(消毒薬、消毒済み・未消毒の器具を分けて保管する場所)を備えること
- 待合と作業場所の区分など、衛生上の区画が確保されていること
ヘアカラー専門店で特に論点になるのが洗髪(シャンプー)設備です。従来は美容所に洗髪設備が原則必要とされてきましたが、2016年の厚生労働省通知により、カラーやブローのみで毛髪を洗わない業態では設置を不要とできる余地が示されました。ただし適用可否は自治体の条例・運用で異なるため、出店予定地を管轄する保健所に事前確認が必須です。
申請の流れ
1. 物件契約前に、図面を持って保健所へ事前相談する(構造基準の適合を確認) 2. 内装工事を基準に沿って施工する 3. 開設届・施設の平面図・美容師免許証の写し・管理美容師講習修了証などを揃えて提出する 4. 保健所職員による立入検査(消毒設備・換気・床面積などの確認)を受ける 5. 適合すれば確認済証が交付され、営業を開始できる
検査前に営業を始めることはできません。オープン日から逆算し、検査の予約枠も見込んで2〜3週間前には届出を済ませるのが安全です。
費用の内訳
届出手数料の目安は20,000〜30,000円程度ですが、金額は自治体ごとに条例で定められており差があります。このほかに、美容師免許の登録、開設者と施術者の健康診断書、構造設備を基準に合わせる内装・消毒設備の費用が別途かかります。
よくある差し戻し・不適合の理由
- 換気・採光・床面積が基準に届かない(特に小規模物件で発生しやすい)
- 消毒設備や器具の保管区分が不十分
- 美容師免許の登録が未了、または免許証の写し漏れ
- 事前相談をせず工事を終えてしまい、構造をやり直す
変更・継続時の注意
開設者・管理美容師・施設の構造や名称を変更したときは、変更届の提出が必要です。施術者の交代で美容師が不在になる状態は認められません。なお開設届に有効期限による更新はありませんが、保健所による定期立入や衛生指導の対象となり、基準を満たし続ける必要があります。出店先によっては届出前に管轄保健所での事前相談を必須としているため、まずは予定地の保健所へ連絡することから始めてください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1美容師免許を持つスタッフの配置
- 2施設の構造基準を満たす
- 3保健所に美容所開設届を提出
- 4施設検査
- 5確認書の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●保健所管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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