採血業許可
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律第13条
献血による採血を業として行うための許可。日本赤十字社が主たる対象。採血の安全管理体制が必要。
採血業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この許可で何ができるか・誰が対象か
採血業許可は、輸血用血液製剤や血漿分画製剤などの原料とするため、業として人体から血液を採取する事業を行うための許可です。根拠は「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」(血液法)第13条で、許可権者は厚生労働大臣です。
ここでいう「採血業」は、献血のように継続的・組織的に人から採血する行為を指します。医療機関が患者本人の検査・治療のために行う採血は採血業に当たらず、この許可は不要です。あくまで「血液そのものを集めることを事業の目的とする」場合が対象で、現在の日本では日本赤十字社が唯一の採血事業者として運営しているのが実態です。新規参入は制度上可能ですが、極めて限定的です。
取得の必須要件
血液法は採血の安全性を最優先するため、要件は厳格です。
- 採血所ごとに管理者を置くこと。管理者は原則として医師であることが求められます
- 採血所の構造設備が、衛生・安全の基準に適合していること(採血室、休養設備、救急処置体制など)
- 採血に伴う健康被害を防ぐための安全管理体制・記録管理体制が整っていること
- 申請者が欠格事由(法令違反歴等)に該当しないこと
加えて、血液法は有料採血(売血・買血)を原則禁止しています。金銭を対価に血液を集めるスキームは認められず、献血を基本とする運営が前提になります。
申請の流れ
1. 事業計画と採血所の設備計画を策定する 2. 採血所ごとの管理者(医師)と安全管理体制を確保する 3. 厚生労働省(医薬・生活衛生局)へ採血業許可を申請する 4. 構造設備・管理体制の審査を受ける 5. 許可取得後、採血所ごとの届出・運営基準の遵守に移る
費用の内訳
申請手数料そのものは比較的小さく(0〜数万円程度、改定により変動するため最新の告示・所管庁確認が必須)、コストの大半は採血所の設備投資、医師・看護師等の人員確保、安全管理・記録システムの構築に集中します。許可の難易度が「hard」とされるのは、手数料ではなくこの体制構築のハードルが高いためです。
よくある差し戻し・不許可の理由
- 管理者となる医師や採血時の医療体制が確保できていない
- 採血所の構造設備が安全基準を満たしていない
- 有料採血に該当する、または献血を基本とする運営になっていない
- 健康被害発生時の対応・記録体制が不十分
関連・付随する許認可と変更時の注意
採取した血液から血液製剤を製造・販売する場合は、別途、医薬品製造業・製造販売業の許可など医薬品医療機器等法(薬機法)上の許認可が必要です。採血業許可は「集める」段階の許可であり、「作る・売る」段階は別制度である点に注意してください。
許可取得後も、採血所の新設・移転・廃止、管理者の変更、構造設備の変更などは届出・変更手続きの対象です。安全管理に関わる事項は特に厳格に運用されるため、計画段階から所管庁へ事前相談を行い、最新の基準を確認しながら進めることをおすすめします。
申請手数料に加え、専門家への依頼費用を含めると総額が大きくなる可能性があります。事前に見積もりを取ることをおすすめします。
申請手順
- 1採血体制の整備
- 2厚生労働大臣に許可申請
- 3審査
- 4許可証の交付
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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