内航海運業(取次・代理)届出
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 内航海運業法第22条
内航海運の運送取次・代理を行うための届出
内航海運業(取次・代理)届出は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、国交省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための届出か
内航海運業(取次・代理)届出は、自ら船舶を保有・運航せず、荷主と内航運送業者の間に立って国内海上輸送の取次や代理を業として行う事業者が、内航海運業法第22条に基づいて行う届出です。船舶を使って自ら運送する「内航運送業」が登録制であるのに対し、取次・代理は届出制で足りる点が大きな違いです。荷主から貨物を預かり、自社の判断で運送業者を手配して運ぶ「取次」、運送業者または荷主の名で契約事務を代行する「代理」がこれに当たります。
対象となる事業者
- 自社で船舶を持たず、内航運送の手配・仲介・契約代行を行う事業者
- 物流事業者が海上区間の取次機能を自社サービスに組み込む場合
- 港湾運送や倉庫業に付随して内航運送の取次を行う場合
逆に、自社で船舶(総トン数100トン以上または長さ30メートル以上)を運航して運送するなら第22条の届出ではなく第3条の「内航運送業の登録」が必要です。自分がどちらの立場かを最初に切り分けることが重要です。
取得の要件
届出制のため、登録のような財産的基礎や事業計画の審査はありません。法人・個人を問わず開始でき、特別な資格者の選任も求められません。第22条は「事業を開始した日から30日以内に届け出る」事後届出である点に注意が必要です。開業前の許可を待つ必要はありませんが、届出を怠ると法令違反となります。
申請の流れ
- 事業所を管轄する地方運輸局(または運輸支局)の海事担当窓口を確認する
- 内航海運業(取次・代理)開始届出書を作成する
- 事業の種別(取次か代理か)、取り扱う貨物・区域、事業所所在地を記載する
- 法人なら登記事項証明書、定款の写し等を添付する
- 事業開始日から30日以内に提出する
費用
届出に手数料はかからず、登録免許税も不要です。実費として登記事項証明書の取得費用や、行政書士へ依頼する場合の報酬が発生する程度です。
よくある差し戻し理由
- 実態が「自ら運送」または「船腹を利用した運送(利用運送)」に当たり、本来は登録や別の許可が必要なケースを取次・代理として届け出ている
- 事業種別(取次/代理)の記載と実際の契約形態が一致していない
- 添付書類の不足、事業所所在地と管轄運輸局の取り違え
関連・付随する許認可
- 自ら船舶を運航するなら内航運送業の登録(内航海運業法第3条)
- 船舶を貸し渡すなら船舶貸渡業の登録
- 自社で運送責任を負い船腹を手配する形態は、貨物利用運送事業法の第一種貨物利用運送事業(外航・内航海運利用)の登録に該当する場合があり、取次・代理届出とは制度が異なる
取次・代理か利用運送かは判断が分かれやすく、所管庁の解釈により扱いが変わることがあるため、契約スキームを具体的に示して管轄運輸局へ事前相談することを勧めます。
変更・廃止時の注意
事業所の移転、事業種別の変更、氏名・名称・住所の変更、事業の廃止があった場合も、それぞれ届出が必要です。変更が生じたら速やかに同じ管轄運輸局へ届け出てください。届出制であっても、内容に虚偽があれば是正の対象となります。
申請手数料は無料です。書類の準備さえ整えば、費用をかけずに取得できます。
申請手順
- 1地方運輸局長に届出
- 2届出受理通知を受領
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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