内航海運業登録
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 内航海運業法第3条
内航(国内)貨物海上運送を行うための登録
内航海運業登録は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、国交省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための登録か
内航海運業登録は、国内の港から港へ貨物を船で運ぶ「内航運送」を事業として行うための登録です。フェリーや旅客船ではなく、鋼材・セメント・石油製品・砂利・コンテナといった貨物の海上輸送が対象になります。外航(国際航路)は対象外で、あくまで日本国内の沿岸・内海輸送に限られます。
内航海運業法では事業形態を「内航運送業(自ら運送する)」と「内航船舶貸渡業(船を貸し渡す=裸傭船・定期傭船)」に分けています。登録(第3条)が必要になるのは、総トン数100トン以上または長さ30メートル以上の船舶を使う場合です。これ未満の船舶のみを使う事業や、貸渡業のみを行う場合は「届出」で足り、登録は不要です。自社のオペレーションがどちらに当たるかを最初に切り分けることが出発点になります。
取得の必須要件
- 使用する船舶を確保していること(自己所有または傭船契約)。船舶は有効な船舶検査証書を備え、内航運送に適合していること
- 事業を的確に遂行するに足りる経理的基礎と能力があること
- 法人の役員等に欠格事由がないこと(登録取消しから一定期間内でないこと等)
- 船員(海技士)の配乗体制が船舶の総トン数・航行区域に応じて整っていること
申請の流れ
1. 事業形態と船舶規模を確認し、登録か届出かを判定する 2. 主たる営業所を管轄する地方運輸局(運輸支局経由)に登録申請書を提出する 3. 使用船舶明細、船舶検査証書の写し、傭船契約書、財務関係書類などを添付する 4. 審査を経て登録され、登録簿に記載される
申請手数料そのものは無料ですが、船舶検査・船舶登記、海技免状を持つ船員の確保、行政書士へ依頼する場合の報酬など、周辺費用は発生します。
つまずきやすい点
- 船舶の規模区分の誤認(100トン・30メートルの境界を見落とし、登録が必要なのに届出で済ませてしまう)
- 傭船契約の内容が不明確で、運送業なのか貸渡業なのか判別できない
- 船員配乗・船舶検査証書の有効性など、船舶側の要件が未整備のまま申請する
関連する制度・手続き
新たに船舶を建造・取得して船腹を増やす場合、日本内航海運組合総連合会が運営する船腹調整に関する仕組み(暫定措置事業)に関わることがあり、納付金等の負担が生じる場合があります。制度は段階的に見直されているため、最新の取扱いは所管の運輸局・組合に確認してください。
登録後に、営業所・使用船舶・役員などを変更したときは変更の届出が必要です。また内航運送業と船舶貸渡業を兼業する場合や、一定規模以上の事業者には業務管理規程の作成が求められます。船舶の入替えや増減は頻繁に起きるため、変更手続きの漏れがないよう社内で管理体制を決めておくことをおすすめします。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1地方運輸局長に登録申請
- 2船舶の要件確認
- 3登録証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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