建設業許可(電気通信工事)
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 建設業法第3条
電気通信工事を施工するための建設業許可。有線・無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備等の電気通信設備工事を請け負う場合に必要。
建設業許可(電気通信工事)は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。国交省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
何のための許可か
電気通信工事業の建設業許可は、有線・無線の電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備、LAN・光ファイバー配線、基地局・アンテナ設備などの工事を請け負うために必要な許可です。建設業法上の29業種のうち「電気通信工事業」に該当します。
ポイントは、1件の請負代金が税込500万円未満の「軽微な工事」だけを行う場合は許可が不要なことです。逆に、携帯基地局工事・大型LAN敷設・放送設備工事など500万円以上を元請・下請で受注する予定があるなら取得が前提になります。なお、同じ通信系でも電気工事業(電気工事士の領域)とは別業種であり、配線が電力か通信かで取るべき許可が変わる点に注意してください。
取得の必須要件
- 経営業務の管理責任者(常勤役員等)— 建設業の経営経験おおむね5年以上
- 営業所ごとの専任技術者 — 電気通信工事の技術力を証明できる者
- 財産的基礎 — 一般建設業なら自己資本500万円以上、または500万円以上の資金調達能力
- 誠実性、欠格要件に該当しないこと
専任技術者になれる主な資格は次の通りです。
- 1級・2級電気通信工事施工管理技士(2019年度に新設された国家資格)
- 技術士(電気電子部門/総合技術監理部門の電気電子)
- 電気通信主任技術者(資格取得後に通信工事の実務経験5年)
- 指定学科卒業+実務経験、または10年以上の実務経験
電気通信工事施工管理技士は資格自体が新しく、有資格者がまだ少ないため、実務経験10年で証明するケースが現実的に多いのが本業種の特徴です。
申請の流れと費用
1. 営業所所在地が1都道府県なら知事許可、複数県にまたがるなら大臣許可を選ぶ 2. 経管・専技の経験を裏づける契約書・注文書・確定申告書などを収集 3. 財産的基礎を証する残高証明や決算書を準備 4. 申請書を作成し、知事許可は都道府県の建設業課へ提出
費用の目安は申請費用0〜150,000円のうち、知事許可(新規)が証紙90,000円、大臣許可(新規)が登録免許税150,000円です。行政書士に依頼する場合は別途報酬が10万〜15万円前後かかります。
よくある差し戻し・不許可理由
- 経管・専技の常勤性が証明できない(他社の社会保険加入が残っている等)
- 通信工事の実務経験を裏づける契約書類が不足し、年数が足りない
- 電気工事の経験を電気通信工事の経験として誤って計上している
- 自己資本500万円の要件を決算で満たせていない
更新・変更時の注意
許可は5年ごとの更新で、期限の30日前までに更新申請が必要です。更新を失念すると失効し、再取得になります。専任技術者の退職・交代、役員変更、決算期到来時の決算変更届(毎事業年度終了後4ヶ月以内)など、変更届の提出を怠ると次回更新が通らないため、取得後の維持管理が重要です。
要件該当の細部は自治体・所管庁により運用が異なる場合があるため、申請前に管轄の建設業課で事前相談しておくと差し戻しを防げます。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1経営業務管理責任者・専任技術者の要件確認
- 2都道府県知事または国土交通大臣に許可申請書を提出
- 3財産的基礎・欠格要件等の審査
- 4許可通知書の受領
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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