災害拠点病院指定
管轄: 都道府県 / 根拠法令: 災害拠点病院指定要件
大規模災害時の医療拠点となる病院の指定。DMATの保有やヘリポート等の設備が求められる。
災害拠点病院指定は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための指定か
災害拠点病院は、地震・津波・大規模事故など多数の傷病者が同時発生する災害時に、被災地内外の重篤患者の受け入れと医療救護の中核を担う病院を、都道府県知事が指定する制度です。阪神・淡路大震災を契機に1996年に創設され、東日本大震災後の2012年に指定要件が大幅に強化されました。対象は救命救急センターまたは第二次救急医療機関のうち、災害医療の実働体制を備えた病院です。新規開業の医療機関がすぐ取れるものではなく、既存の急性期病院が体制を整えた上で申請するのが実態です。
指定の区分
- 基幹災害拠点病院:原則として各都道府県に1か所。地域の災害拠点病院を統括し、研修機能も担う
- 地域災害拠点病院:原則として二次医療圏ごとに1か所
二次医療圏内で既に指定病院がある場合、新規に手を挙げても枠の問題で認められにくい点に注意が必要です。
主な指定要件
- DMAT(災害派遣医療チーム)を保有し、災害時に派遣できる体制があること
- 広域災害救急医療情報システム(EMIS)に参加し、平常時から入力・運用していること
- 病院機能を維持できる耐震構造を有すること
- 自家発電機を備え、通常使用電力の6割程度を3日間程度供給できる燃料を備蓄
- 受水槽・井戸など、3日分程度の水の確保
- 食料・医薬品・診療資器材の3日分程度の備蓄
- 原則としてヘリコプターの離着陸場(ヘリポート)の確保、救急車の保有
- 多発外傷・挫滅症候群・広範囲熱傷など災害時に多発する重篤患者への高度な救命医療機能
申請の流れと費用
申請手数料は無料です。費用負担はむしろ要件を満たす設備投資(自家発電、燃料・水・医薬品の備蓄庫、ヘリポート、耐震化等)に集中します。流れは、都道府県の医療政策担当課への事前相談 → 要件充足状況の書類整備 → 申請 → 都道府県の災害医療協議会等での審査 → 知事による指定、が一般的です。具体的な様式・締切・追加要件は都道府県により異なるため、必ず所管課に確認してください。
よくある差し戻し・不指定の理由
- DMATの隊員が研修未修了、または派遣可能な人員が確保できていない
- EMISへの登録はあるが平常時の入力訓練が実施されていない
- 自家発電・備蓄の「3日分」の根拠(消費量計算・燃料契約)が示せない
- ヘリポートが未整備で、代替の離着陸場の確保が説明できない
更新・変更時の注意
指定は一度受けて終わりではなく、都道府県が要件の継続充足を定期的に確認します。BCP(事業継続計画)の策定や訓練実施が求められ、要件を満たさなくなれば指定取消の対象になります。病床数・救急体制・DMAT体制に変更が生じた際は、速やかに所管課へ報告してください。なお、診療を行う病院本体については医療法上の病院開設許可が前提であり、救命救急センターの認定や二次救急の指定とあわせて体制を組み立てることになります。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1DMAT等の体制整備
- 2施設設備の確認
- 3都道府県に指定申請
- 4厚生労働省との協議
- 5指定通知
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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