病院開設許可
管轄: 都道府県 / 根拠法令: 医療法第7条
20床以上の病床を有する病院を開設するための許可。都道府県知事の許可が必要で、構造設備基準や人員配置基準を満たす必要がある。
病院開設許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための許可か
病院開設許可は、医療法第7条にもとづき、20床以上の病床をもつ「病院」を開設する際に都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)から受ける許可です。19床以下の「診療所」とは制度が分かれ、病院は病床規模が大きいため、構造設備・人員・地域の医療需給の観点から個別審査を受けます。医師個人のほか、医療法人・社会福祉法人・自治体などが開設主体になります。
取得の主な要件
- 管理者:原則として臨床研修を修了した医師を病院の管理者(院長)に置くこと。
- 人員配置基準:医療法施行規則の標準数を満たすこと。医師・看護師は病床種別(一般・療養・精神など)ごとに必要数が異なります。薬剤師、栄養士等の配置も求められます。
- 構造設備基準:病室の患者1人あたり床面積(新築の一般病室で原則6.4㎡以上)、廊下幅、給食施設、消毒設備、機能訓練室、診察室・処置室など、施行規則の定めを満たすこと。
- 病床の確保:医療計画上の基準病床数との関係で、病床過剰地域では知事から開設・増床の中止勧告を受けることがあります(病床規制)。
申請の流れ
医療計画・地域医療構想との事前協議を経たうえで、開設許可申請書に図面・人員計画・運営計画等を添えて保健所へ提出します。許可後すぐには使用できず、医療法第27条にもとづく「使用許可」(竣工後の構造設備検査)を別途受けて初めて患者を受け入れられます。開設後10日以内に開設届も必要です。手続きは「開設許可 → 竣工 → 使用許可 → 開設届」の順が基本です。
費用
医療法第7条の申請手数料は自治体により無料〜数万円程度で、金額は都道府県・市により異なります。実質的なコストの中心は手数料ではなく、施設整備費・設計費・医療従事者の確保にあります。使用許可申請にも別途手数料がかかる場合があります。
よくある不許可・差し戻し理由
- 営利を目的とすると認められる場合(医療法第7条第6項により不許可にできる)。
- 病床過剰地域での新規開設・増床に対する中止勧告。勧告に従わない場合、保険医療機関の指定で不利益を受けることがあります。
- 構造設備基準の不適合(床面積・廊下幅・必要諸室の不足)、人員標準数の未充足。
- 図面と現況の不一致、運営計画・資金計画の裏付け不足。
関連・付随する手続き
開設許可だけでは保険診療はできません。地方厚生局への保険医療機関の指定申請が別に必要です。あわせて、エックス線装置の届出、麻薬施用者・管理者免許、食品衛生(給食)関係、医療法人を設立する場合は法人設立認可など、複数の手続きが連動します。
変更・更新時の注意
病院開設許可に有効期間の更新はありませんが、病床数・病床種別の変更、管理者の変更、構造設備の大幅な変更などは、その都度の変更許可または届出が必要です。とくに増床は基準病床数との関係で許可されないことがあるため、計画段階で都道府県の医療政策担当課・保健所と事前協議を行うことが実務上の出発点になります。
申請手数料に加え、専門家への依頼費用を含めると総額が大きくなる可能性があります。事前に見積もりを取ることをおすすめします。
申請手順
- 1都道府県に事前協議
- 2開設許可申請書の提出
- 3施設の検査・審査
- 4許可証の交付
- 5使用許可申請
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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