ファクタリング事業者(債権譲受)届出
管轄: 経済産業省 / 根拠法令: 下請代金支払遅延等防止法等関連
ファクタリング事業を行う場合の貸金業登録又は関連届出
ファクタリング事業者(債権譲受)届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。経産省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、3年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
何のための「届出」か — まず制度の実態を理解する
ファクタリングは、企業が保有する売掛債権を期日前に買い取って早期資金化する取引です。重要な前提として、**正当な「債権の買取(売買)」として行う限り、ファクタリング業そのものを規律する独立した業法・登録制度は日本に存在しません**。古物商や貸金業のような専用の許認可は不要です。
問題になるのは「実態が貸付ではないか」という一点です。形式上は債権譲渡でも、買取代金の回収不能リスクを売主が負う(償還請求権付き=ウィズリコース)契約や、給与債権を対象とする「給与ファクタリング」は、判例・金融庁見解により**実質的な金銭の貸付=貸金業に該当**します。この場合、無登録営業は貸金業法・出資法違反となり刑事罰の対象です。「ファクタリング事業者届出」という名称は、この貸金業登録の要否を判断する文脈で使われます。
対象者・対象業態
- 売掛債権の買取サービスを事業として行う者
- 2社間・3社間ファクタリングの提供事業者
- 給与前払いサービス・給与ファクタリングを扱う者(→ ほぼ確実に貸金業登録が必要)
取得の流れと要件(貸金業登録に該当する場合)
純粋なノンリコース買取型なら登録不要で開始できますが、貸付性が疑われる事業設計なら貸金業登録を行います。
- 登録先: 1都道府県内のみの営業は都道府県知事、複数にまたがる場合は財務局
- 財産的基礎: 純資産**5,000万円以上**
- 人的要件: 営業所ごとに**貸金業務取扱主任者**(国家試験合格者)を、貸付契約数50に対し1人以上配置
- 提出: 登録申請書、事業計画、社内規則、役員の誓約書・身分証明書 等
費用の内訳
- 純粋な買取型として適法に行う場合: **登録費用は実質0円**(契約書整備・法務確認の実費のみ)
- 貸金業登録を行う場合: 登録免許税**15万円**(新規・知事/財務局とも同額)、主任者試験受験料、専門家報酬等
費用目安が「0〜150,000円」と幅広いのは、この“登録不要か貸金業登録か”の分岐を反映しています。
よくある是正・行政指導の理由
- 償還請求権付き・分割返済条項など、貸付と区別できない契約形態にしている
- 給与ファクタリングを無登録で提供している
- 手数料が年利換算で利息制限法(年15〜20%)を大幅に超え、出資法違反(年109.5%超)に達している
- 債権譲渡通知・承諾を欠き、3社間なのに対抗要件を備えていない
関連・付随する許認可と注意点
- 貸金業登録(実質貸付に該当する場合の核心)
- 利息制限法・出資法の手数料規制
- 債権譲渡登記(法人が債権を譲渡する際の対抗要件、法務局)
- 個人情報保護法に基づく取引先情報の管理体制
事業を始める前に、自社の契約スキームが「売買」か「貸付」かを契約条項・リスク負担の所在から精査することが最優先です。判断に迷う設計(給与・償還請求権付き等)であれば、開業前に管轄財務局または弁護士・行政書士に契約書を持参して貸金業登録の要否を確認してください。スキーム次第で必要手続きと費用が0円から大きく変わるため、ここを曖昧にしたまま営業を開始しないことが最大のリスク回避になります。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1事業形態により貸金業登録が必要か判断
- 2必要な場合は財務局に登録申請
- 3登録の交付
ファクタリング事業者(債権譲受)届出の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●経産省管轄の許認可は、経済産業局の窓口で手続きするケースがあります。オンライン申請が利用可能か確認してみましょう。
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