漁船登録
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 漁船法第10条
漁船として使用する船舶を登録するための手続き。都道府県知事への登録が必要。
漁船登録は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用も比較的安価に設定されています。審査期間は標準的で、農水省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
まず読む順番
漁船登録とは何か
漁船登録は、漁業・水産動植物の採捕または養殖に従事する船舶を、漁船法に基づいて都道府県知事の備える漁船原簿に登録する手続きです。登録を受けると「漁船登録票」が交付され、船体には登録番号を表示する義務が生じます。登録のない船舶を漁船として使用することはできず、漁業許可・漁業権行使の前提条件にもなります。
対象となるのは、漁業(水産動植物の採捕・養殖)に使用する船舶、およびこれらの事業に付随する調査・指導・練習・運搬などに使用する船舶です。プレジャーボートを漁業に転用する場合も、漁船として使う以上は登録が必要になります。
登録の要件
- 申請者(所有者)が日本国民または日本法人であること。漁船法は外国人・外国法人が所有する船舶を漁船として登録することを認めていません
- 登録を受けようとする船舶について、総トン数の測度を受けていること
- 主たる根拠地(その漁船を主に係留・利用する港)が、申請先の都道府県内にあること
登録の窓口は都道府県の水産主管課(水産課・漁政課など)です。所管は農林水産省ですが、実務上の申請先は国ではなく都道府県知事である点を押さえてください。
申請の流れ
1. 総トン数の測度申請を行う。20トン未満の小型漁船は都道府県知事が測度し、20トン以上は国(日本小型船舶検査機構または管海官庁)の手続きが関わります 2. 測度後、漁船原簿への登録申請書を提出する。船舶の所有権を証する書類(売買契約書・譲渡証明書・造船所の証明書等)、所有者の本人確認・法人確認書類を添付します 3. 登録免許税を納付する 4. 漁船登録票の交付を受け、船体の指定位置に登録番号を表示する
小型船舶の場合は、別途、小型船舶検査機構(JCI)の船舶検査(定期検査・中間検査)と小型船舶登録が並行して必要になるのが通常です。漁船登録と小型船舶登録は別制度であり、片方だけでは足りません。
費用の内訳
主な費用は登録免許税で、漁船のトン数に応じて課税されます。都道府県によっては測度手数料・登録票交付手数料が別途かかります。合計で数千円程度に収まるケースが多いものの、トン数区分と自治体の手数料条例によって変わるため、申請前に管轄の水産主管課で正確な額を確認してください。
これとは別に、船舶検査の手数料、船体への番号表示費用、行政書士等に委任する場合の報酬が発生します。
よくある差し戻し・つまずき
- 総トン数の測度を受けないまま登録申請を出してしまう(登録は測度が前提)
- 所有権を証する書類が不十分。中古船を個人間で購入した際、譲渡証明書や前所有者の登録抹消の証跡が揃わず止まるケースが目立ちます
- 根拠地の都道府県を誤る。転居や係留地変更の際に、申請先の県を取り違える
- 漁船登録を済ませたものの、漁業許可・漁業権の手続きを別途行っておらず、結局操業できない
更新・変更時の注意
漁船登録には有効期間があり、期間満了前に更新の手続きが必要です。期間や更新の運用は都道府県により差があるため、交付された登録票の記載を必ず確認してください。
また、所有者の住所・氏名の変更、根拠地の変更、船名・機関の変更、船舶の売却・滅失・沈没などが生じた場合は、変更登録または抹消登録の届出義務があります。これらは事由発生から一定期間内に行う必要があり、放置すると次の申請時に整理を求められます。船を手放す際の抹消漏れは、売主・買主双方でトラブルになりやすい部分です。
次に取るべき行動
まず、船を係留する予定の都道府県の水産主管課に連絡し、①測度の予約方法、②登録免許税と手数料の正確な額、③添付書類の一覧、④登録の有効期間 を確認してください。並行して、漁業許可(知事許可漁業・大臣許可漁業)や漁業権行使に必要な手続きの有無も同じ窓口で確認しておくと、二度手間を避けられます。
申請手数料は比較的リーズナブルです。証紙や印紙の購入方法は窓口で確認できます。
申請手順
- 1漁船登録申請書の作成
- 2船舶検査証書の準備
- 3漁業許可証の写し準備
- 4都道府県知事への申請
- 5登録票の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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