漁業許可
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 漁業法第57条
特定の漁業を営むための許可
漁業許可は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。農水省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
漁業許可とは
漁業許可は、農林水産大臣または都道府県知事の許可を受けて特定の漁業を営むための制度です。漁業法第57条に基づき、水産資源の保護と漁業調整の観点から、漁獲圧の大きい漁業を許可制で管理しています。すべての漁業に許可が必要なわけではなく、対象となるのは「大臣許可漁業」と「知事許可漁業」に区分された特定の漁業種類に限られます。
- 大臣許可漁業: 沖合底びき網、大中型まき網、遠洋・近海かつお・まぐろ、ずわいがに、さんま漁業など、広域・大型船の漁業
- 知事許可漁業: 小型機船底びき網、刺し網、固定式さし網、小型まき網など、都道府県の沿岸で営む中小規模の漁業
自分が始めようとする漁法・漁場・船の大きさがどちらに該当するかで、申請先も手続きも全く異なります。まず管轄の水産庁または都道府県の水産担当課に「この漁業種類は許可が必要か、大臣・知事どちらか」を確認するのが最初の一歩です。
取得の要件
漁業許可は申請すれば必ず取れるものではなく、各漁業ごとに「許可隻数」「総トン数」「操業区域」「漁期」に上限枠が定められています。新規参入は既存枠の空きや減船に左右されるため、欠員がなければ新規許可が下りないこともあります。主な要件は次のとおりです。
- 漁船: 許可対象となる船舶を所有または使用権原を持つこと(船舶検査証書・漁船登録票が必要)
- 漁業区分への適合: 総トン数・推進機関の出力・漁具が許可基準内であること
- 適格性: 漁業法上の欠格事由(密漁等での処分歴など)に該当しないこと
- 資源管理への同意: TAC(漁獲可能量)制度や知事の指示への遵守
なお、漁業を行うには別途、漁船を操縦するための小型船舶操縦士免許や、海上での無線設備に係る海上特殊無線技士などが実務上必要になる点にも注意してください。
申請の流れと費用
知事許可漁業の場合、都道府県の水産担当課へ申請書、漁船関係書類、操業計画を提出します。許可は一斉更新(多くは5年ごと)のタイミングで公示・公募されることが多く、随時申請が常に受け付けられるとは限りません。費用の目安は5,000〜30,000円程度で、内訳は申請手数料が中心ですが、金額・課税の有無は漁業種類と都道府県により異なります。大臣許可漁業は手数料体系が別に定められています。
よくある差し戻し・不許可理由
- 許可枠(隻数・トン数)に空きがなく新規が認められない
- 申請した漁船の規格が許可基準のトン数・出力を超過している
- 操業区域・漁期が他漁業との調整上認められない
- 漁船登録や船舶検査が未了で書類が揃わない
更新・変更時の注意
許可には有効期間があり、期間満了前の更新申請が必要です。漁船の代船(買い替え)、トン数変更、操業区域や漁具の変更を行う場合は、無断で操業せず事前に変更許可・承認を受けてください。無許可・許可内容と異なる操業は漁業法上の罰則対象となります。また、漁業協同組合の組合員資格や、漁場によっては漁業権(共同漁業権)の調整も関わるため、地元漁協への事前相談を並行して進めるのが現実的です。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1管轄の都道府県に申請
- 2漁業調整委員会の審査
- 3許可証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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