ハイヤー事業許可
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 道路運送法第4条
ハイヤー(予約制高級車両)事業を営むための許可
ハイヤー事業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
ハイヤー事業許可とは
ハイヤー事業は、道路運送法上は「一般乗用旅客自動車運送事業」に分類され、タクシーと同じ許可区分で扱われます。ただしハイヤーは流し営業や駅・路上での客待ちを行わず、すべて事前予約に基づいて配車する点が制度上の前提です。空港送迎、役員車、冠婚葬祭などの利用が中心となり、料金はメーター制ではなく時間・距離に応じた届出運賃で運用されます。
許可権者は国土交通省(実際の窓口は事業所を管轄する地方運輸局・運輸支局)です。
取得の主な要件
許可を得るには、人・施設・資金の三方向で基準を満たす必要があります。
- 車両: 1営業所あたり最低5両を確保(自己所有またはリース契約)
- 営業所・車庫: 営業所と車庫の位置関係や車庫の収容能力に基準があり、車庫は原則として営業所から一定距離内に置く必要がある
- 運転者: 全員が第二種運転免許を保有していること
- 運行管理者: 車両数に応じた人数の運行管理者(資格者証保有者)を配置
- 整備管理者: 選任が必須
- 役員法令試験: 申請者(法人の場合は常勤役員)が道路運送法等の法令試験に合格すること
- 資金要件: 車両費・人件費(おおむね2か月分)・保険料・運転資金などを賄える自己資金を、申請時点と許可処分時点の両方で確保していることを残高証明で示す
申請の流れと費用
申請書の提出に対する手数料は無料です。ただし許可取得時に登録免許税が課されます(金額は所管の運輸局で確認してください)。
一般的な流れは、事業計画の作成 → 営業所・車庫・車両の確保 → 申請書提出 → 役員法令試験の受験 → 審査(数か月)→ 許可 → 運輸開始届、という順序です。許可後に運賃・約款の認可・届出、任意保険(対人対物無制限が実務上の前提)の付保なども必要になります。
よくある不許可・差し戻し理由
- 自己資金が要件額に届かない、または許可処分時に残高を維持できていない
- 車庫の広さ・前面道路幅・営業所との距離が基準を満たさない
- 役員法令試験に複数回不合格となる
- 運行管理者・整備管理者の要件を満たす人員を確保できていない
- 申請者や役員が欠格事由(過去の許可取消し等)に該当する
更新・変更時の注意
この許可に更新期限はなく、一度取得すれば継続して有効です。ただし、営業所の移転、車両数の増減、運賃の変更などを行う場合は、内容に応じて事業計画変更の「認可」または「届出」が必要です。無認可・無届けで変更すると行政処分の対象となるため、増車や移転を検討する段階で運輸支局に事前確認することをおすすめします。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1地方運輸局長に申請
- 2法令試験の受験
- 3車両・営業所の基準確認
- 4許可証の交付
ハイヤー事業許可の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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