司法書士法人設立登記
管轄: 法務省 / 根拠法令: 司法書士法第26条
司法書士法人を設立するための登記
司法書士法人設立登記は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査期間は標準的で、法務省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための登記か
司法書士法人設立登記は、司法書士が個人事業としてではなく「法人」として業務を行うために、法務局へ法人の成立を登記する手続きです。司法書士法人は登記によって成立するため、この登記が完了して初めて法人として依頼を受けられます。法人化により、複数事務所(従たる事務所)の設置、業務の継続性確保(社員の交代があっても法人として存続)、対外的信用の向上といったメリットを目的に選択されます。
対象となるのは、すでに司法書士登録を済ませた個人が法人形態へ移行する場合、または複数の司法書士が共同で法人を設立する場合です。
取得の必須要件
- 社員(出資者かつ業務執行者)は全員が司法書士であること。司法書士でない者を社員にはできません
- 各社員は所属する司法書士会の会員であること
- 令和2年の司法書士法改正により、社員が1名のみの「一人法人」も設立可能です
- 業務を行う事務所ごとに、その事務所の所在地を管轄する司法書士会に所属する社員が常駐する必要があります
- 名称に必ず「司法書士法人」の文字を含めること
簡裁訴訟代理等関係業務(140万円以下の簡易裁判所事件など)を法人として扱う場合は、その業務を担当する社員が認定司法書士(特別研修を修了し考査に合格した者)である必要があります。
申請の流れ
- 社員となる司法書士を確定し、定款を作成する
- 出資の履行を行う
- 主たる事務所の所在地を管轄する法務局へ設立登記を申請する
- 登記完了後、所属司法書士会を経由して日本司法書士会連合会へ成立の届出を行う
司法書士法人の定款は、株式会社と異なり公証人の認証を要しません。この点が設立コストを抑える要因になっています。
費用の内訳
- 登録免許税:30,000円(主たる事務所分)
- 従たる事務所を同時に設置する場合、その分の登録免許税が別途加算されます
- 登記事項証明書・印鑑証明書などの取得実費
- 定款作成や登記申請を他の専門家へ依頼する場合の報酬
目安として60,000〜100,000円とされるのは、登録免許税に書類実費や法人実印の作成費などを加えた範囲です。自分で申請するか専門家へ委ねるかで総額は変動します。
よくある差し戻し・注意点
- 社員の中に司法書士でない者、または所属司法書士会の会員でない者が含まれている
- 名称に「司法書士法人」の表記が欠けている、既存法人と紛らわしい名称になっている
- 社員の資格を証する書面など添付書類の不備
- 従たる事務所を設けたのに、その地の司法書士会会員である常駐社員を確保していない
関連・付随する手続き
設立の前提として、各社員が個人の司法書士登録を済ませていることが必要です。設立後は、事務所移転・名称変更・社員の加入や脱退があるたびに変更登記と司法書士会への届出が求められます。社員が1名となり、6か月以内に新たな社員を加入させられない場合は解散事由となる点にも留意してください。法人として簡裁代理業務を行うなら、別途その旨の届出が必要です。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1定款の作成
- 2法人登記
- 3所属司法書士会に届出
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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