かいけつサポート(ADR認証)
管轄: 法務省 / 根拠法令: 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第5条
民間の紛争解決手続機関としての認証
かいけつサポート(ADR認証)は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための認証か
「かいけつサポート」は、法務大臣が民間の紛争解決事業者を認証する制度の愛称です。正式には「認証紛争解決事業者」となり、ADR促進法(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律)第5条に基づき申請します。和解の仲介(調停・あっせん)を業として行う事業者が対象で、消費者トラブル、金融、医療、知的財産、事業者間紛争など、特定分野の和解仲介を継続的に手がける民間団体・法人が主な取得者です。
認証を受ける最大の意義は、手続に法的効果が付与される点にあります。
- 認証ADRでの和解交渉中は、対象請求権について**時効の完成猶予**が認められる
- 同一紛争で訴訟が先行・並行する場合の**訴訟手続の中止**を裁判所に求められる
- 法令で調停前置が定められた紛争で、認証手続を経れば調停を経たものとみなされる**特則**が適用される場合がある
単なる民間サービスではなく「裁判外で法的に意味を持つ和解仲介を提供できる」立場になる、という制度です。
取得の必須要件
ADR促進法第6条が定める認証基準を、すべて満たす必要があります。難易度が高いのはこの基準の厳格さによります。
- 紛争範囲が明確で、その分野の和解仲介に必要な**専門的知見**を有すること
- **手続実施者(調停人)が弁護士でない場合**、法令解釈に関わる論点で弁護士の助言を受けられる体制を確保していること(この弁護士関与体制が事実上の核心)
- 手続実施者の選任方法、報酬、手続の進め方を定めた**手続実施規程**を備えていること
- 業務を的確に遂行する**経理的基礎と人的体制**、苦情処理の仕組みがあること
- 暴力団員等の関与排除(法第7条の欠格事由に該当しないこと)
申請の流れと費用
1. 取り扱う紛争分野・手続規程・実施者体制・弁護士助言体制を設計する 2. 申請書と添付書類(定款、規程類、財産目録、実施者の経歴など)を法務省に提出 3. 法務省による審査(記載・体制の確認、必要に応じて補正・ヒアリング) 4. 認証・告示
申請手数料は**無料**です。ただし費用ゼロで取得できる意味ではなく、弁護士助言体制の構築、規程整備、専門人材の確保といった**体制づくりのコスト**が実質的な負担になります。
よくある差し戻し・不認証の理由
- 弁護士の助言を受ける体制が「契約予定」止まりで、具体的な連携の実体が示せない
- 手続実施規程と実際の運用がかみ合っていない(実施者の選任・除斥・報酬規定の不備)
- 取り扱う紛争範囲が曖昧で、専門的知見との対応関係が説明できない
- 経理的基礎の裏づけ資料が不足し、業務継続性に疑義が生じる
認証後の義務と変更時の注意
認証には有効期限による更新制度はありませんが、**継続的な監督下**に置かれます。
- 毎事業年度、業務に関する**事業報告書を法務省に提出**する義務がある
- 規程・実施者・役員・取扱分野などを変更する場合は、軽微な事項を除き**変更の認証または届出**が必要
- 認証基準を満たさなくなった場合や報告義務違反があれば、**認証取消し**の対象となる
「かいけつサポート」のマーク表示が認められるのも認証事業者に限られます。取得を検討するなら、まず取り扱う紛争分野を一つに絞り込み、その分野での弁護士助言体制を具体的に固めることが最初の実務上のステップになります。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1法務大臣に認証申請
- 2紛争解決手続の適格性審査
- 3認証の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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