弁護士法人設立届出
管轄: 弁護士会 / 根拠法令: 弁護士法第30条の2
弁護士法人を設立するための届出
弁護士法人設立届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査期間は標準的で、弁護士会での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための届出か
弁護士法人設立届出は、弁護士が個人事業としてではなく法人格を持って法律事務所を運営するために行う手続きです。弁護士法第30条の2に基づき、複数(または1名)の弁護士が「社員」として出資・経営する法人を設立し、その事実を所属弁護士会および日本弁護士連合会に届け出ます。法人化により、事務所の継続性確保、社員間の業務分担、対外的信用の向上、税務上のメリットなどが見込めます。
対象となるのは弁護士本人のみです。弁護士法人の社員になれるのは弁護士に限られ、税理士法人や司法書士法人のような他資格者との混在はできません。
取得の必須要件
- 社員は全員が弁護士であること。1名のみの「一人法人」も認められています(平成28年改正で導入)
- 主たる事務所を置く地の弁護士会に当該社員が所属していること
- 定款を作成し、法人名称・目的・社員・事務所所在地などを定めること
- 法務局で設立登記を行うこと(弁護士法人は登記によって成立します)
- 従たる事務所を設ける場合、その地の弁護士会にも所属する社員を常駐させる必要があります
申請(届出)の流れ
1. 社員間で定款を作成・合意する 2. 主たる事務所所在地を管轄する法務局で設立登記を申請する(設立登記により法人が成立) 3. 成立後2週間以内に、所属弁護士会を経由して日本弁護士連合会へ設立届出を提出する 4. 弁護士会・日弁連の名簿に登録され、弁護士法人として活動を開始できる
届出は法人成立後に行うものであり、許可制ではなく届出制である点が特徴です。
費用の内訳
申請費用の目安は60,000〜100,000円程度です。主な内訳は以下のとおりです。
- 設立登記の登録免許税:6万円(資本金の概念がないため定額)
- 定款作成・登記を司法書士等に依頼する場合の報酬
- 弁護士会・日弁連への登録・届出に伴う費用
事務所の備品・賃料・社会保険加入などの運営コストは別途必要です。費用は依頼の有無や弁護士会により異なります。
よくある差し戻し・注意点
- 設立登記前に届出だけを先行させようとするケース。届出は法人成立後でなければ受理されません
- 従たる事務所に常駐社員を置かないまま支店登記を行うケース。常駐要件を満たさないと是正を求められます
- 名称に「弁護士法人」の文字を含めていない、または既存法人と紛らわしい名称
- 定款の目的記載が法律事務の範囲を逸脱している
変更・解散時の手続き
社員の加入・脱退、事務所の移転・新設、名称変更などがあった場合は、その都度登記の変更と弁護士会・日弁連への変更届出が必要です。社員が1名となり、その後6か月以内に新たな社員を加入させられない場合は解散事由となるため、人員構成の管理が重要です。解散時にも登記と届出の双方が求められます。
設立を検討する際は、まず所属予定の弁護士会に設立届の様式と添付書類、従たる事務所を設ける場合の取扱いを確認したうえで、登記手続きと並行して準備を進めるのが実務的です。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1定款の作成
- 2所属弁護士会に届出
- 3法人登記
- 4日弁連への届出
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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