移動式クレーン運転士免許
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 労働安全衛生法第72条
つり上げ荷重5t以上の移動式クレーンの運転免許
移動式クレーン運転士免許は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査期間は標準的で、厚労省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この免許で何ができるか
移動式クレーン運転士免許は、つり上げ荷重5トン以上の移動式クレーンを運転するために必要な国家資格です。トラッククレーン、ラフテレーンクレーン(ラフター)、クローラクレーン、積載形トラッククレーン(ユニック)など、原動機を内蔵し不特定の場所に移動できるクレーンが対象になります。労働安全衛生法第61条の就業制限業務に該当し、無資格運転は事業者・運転者双方が罰則の対象となります。
5トン未満については「小型移動式クレーン運転技能講習」(1トン以上5トン未満)や特別教育(1トン未満)で足り、免許は不要です。逆に5トン以上を扱う建設・解体・運送・造船・プラント保全などの現場では、この免許保有者がいないと作業そのものが組めません。
取得の方法と要件
学歴・実務経験の制限はなく、満18歳以上であれば受験できます(18歳未満は免許試験合格後も18歳になるまで免許証が交付されない運用)。試験は公益財団法人安全衛生技術試験協会が全国7か所の安全衛生技術センターで実施し、学科試験と実技試験で構成されます。
取得ルートは主に2通りです。
- 学科・実技とも試験を受ける
- 登録教習機関で「移動式クレーン運転実技教習」を修了し、実技試験を免除して学科試験のみ受ける
実技試験は受験機会・会場が限られるため、教習所で実技教習を受けてから学科のみ受験する人が多数派です。学科は力学・原動機・荷重・関係法令などから出題され、各科目40%以上かつ合計60%以上で合格します。
費用の内訳
提示の6,800円は学科試験の受験手数料です。実費は選ぶルートで大きく変わります。
- 学科試験手数料:6,800円
- 実技試験手数料:11,100円程度(試験を受ける場合)
- 実技教習(登録教習機関):おおむね数万円〜10万円前後。保有資格や教習日数で変動
- 免許証交付手数料:1,500円程度(収入印紙)
つまり「学科のみ受験+実技教習」の総額は教習費が支配的で、教習機関や地域で差が出ます。複数校の見積りを取って比較してください。
つまずきやすい点
- 実技試験の難所は「定格荷重・作業半径の読み違い」と「玉掛け合図との連携不備」。教習で反復しないと一発合格は難しい
- 学科で関係法令(クレーン等安全規則)の取りこぼしが多い。科目ごとの足切り40%に注意
- 申請書類の不備(住民票記載事項証明・本人確認書類・写真規格)による受理遅れ
- 免許証交付申請を試験合格後に各都道府県労働局へ別途行う必要があり、合格=即運転可能ではない
関連・付随する資格
移動式クレーンでの吊り作業は単独では完結しません。荷を掛け外しする「玉掛け技能講習」(1トン以上)がほぼ必須で、現場ではこの免許とセットで保有を求められます。あわせて、車両系建設機械や高所作業車などの資格を持つと配置の幅が広がります。クレーン全般を扱うなら、設置型を対象とする「クレーン・デリック運転士免許」との違いも理解しておくべきです。
更新・変更時の注意
移動式クレーン運転士免許に有効期限や定期更新はなく、一度取得すれば失効しません。ただし氏名・本籍の変更時は免許証の書き替え申請が必要です。免許証を滅失・損傷した場合は再交付申請を行います。これらの手続きは住所地等を管轄する都道府県労働局で受け付けます。実務面では、5トン未満しか扱わない予定でも、現場で大型機への配置転換があり得るため、早めに5トン以上対応の本免許を取得しておくと業務上の制約を受けにくくなります。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1免許試験に合格
- 2免許申請
- 3免許証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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