質屋営業許可
管轄: 公安委員会 / 根拠法令: 質屋営業法第2条
質屋営業を行うための許可
質屋営業許可は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。警察庁の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
質屋営業許可とは
質屋営業許可は、物品を質に取り、その品物を担保として金銭を貸し付け、一定期間内に弁済がなければ質物を流して(流質)債権を回収する「質屋営業」を営むために必要な許可です。根拠は質屋営業法第2条で、許可権者は営業所を管轄する都道府県公安委員会、実務上の窓口は営業所所在地を管轄する警察署(生活安全課)です。
古物商許可と混同されやすいですが、両者は別の制度です。古物商が中古品を「買い取って転売」するのに対し、質屋は品物を担保に金を貸し、流質するまで物品の所有権は質置主に残ります。中古品の売買も併せて行う場合は、質屋営業許可とは別に古物商許可も必要になります。
取得の必須要件
- 営業所ごとの許可:質屋営業は営業所単位の許可制です。複数店舗を出す場合は店舗ごとに申請します。
- 保管設備:質物を安全に保管する堅固な設備(耐火・防盗構造の蔵・金庫室など)が必須です。質屋営業法は盗難・火災に耐える保管設備を求めており、設備が基準を満たさないと許可されません。これが古物商にはない質屋特有の最大のハードルです。
- 欠格事由に該当しないこと:破産手続開始決定を受けて復権していない者、一定の前科がある者、許可取消しから一定期間を経ていない者などは許可を受けられません。
- 管理者の設置:営業所ごとに業務を適正に管理する者を置きます。
申請の流れ
1. 営業所(保管設備を含む)を確保する。 2. 管轄警察署の生活安全課に事前相談し、保管設備の要件を確認する。 3. 許可申請書に、住民票・登記事項証明書(法人)、誓約書、保管設備の図面・写真、営業所の賃貸借契約書などを添えて提出する。 4. 警察による現地調査(保管設備の確認)。 5. 公安委員会の審査を経て許可証交付。標準処理期間は概ね数週間〜2か月程度ですが、地域により異なります。
費用の内訳
- 許可申請手数料:1万円台が目安ですが、**金額は都道府県条例により異なる**ため、申請先の警察署で必ず確認してください。
- 別途、保管設備の整備費用、住民票・登記事項証明書などの書類取得費がかかります。
- 行政書士に依頼する場合は別途報酬が発生します。
よくある不許可・差し戻し理由
- 保管設備が防盗・耐火基準を満たさない、または設備の図面・写真が不十分。
- 欠格事由の見落とし(役員に該当者がいる等)。
- 営業所の使用権限を示す書類の不備。
開業後の義務と変更時の注意
- 質物台帳の備付け:受け入れた質物の品目・質置主の確認記録を台帳に記載・保存する義務があります。
- 標識(許可票)の掲示:営業所の見やすい場所に掲示します。
- 本人確認と盗品対応:質置主の確認を行い、盗品の疑いがある品の届出・警察からの照会への対応が求められます。
- 流質期限:弁済期から原則3か月を経過すると質物の所有権が質屋に移ります(流質)。
- 変更届:氏名・名称、営業所所在地、管理者、保管設備などを変更する場合は、公安委員会への届出が必要です。許可自体に全国一律の有効期間の定めはありませんが、運用は管轄により異なるため警察署で確認してください。
開業を検討する場合は、まず保管設備が要件を満たせる物件かを管轄警察署に事前相談するのが最初の一歩です。設備要件が実質的な可否を決めるため、物件契約前の確認を強く推奨します。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1公安委員会に申請
- 2欠格事由の確認
- 3許可証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●警察署が窓口となります。申請から許可までに現地調査が入ることがあるため、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
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