貴金属買取業届出
管轄: 公安委員会 / 根拠法令: 古物営業法第3条・犯罪収益移転防止法
金・プラチナ等の貴金属の買取を行うための届出。古物商許可に加え本人確認義務あり。
貴金属買取業届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。警察庁の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出が必要になる場面
金・プラチナ・銀・ダイヤ等の貴金属を一般の人から買い取って転売する事業は、古物営業法上の「古物商」に該当します。買取専門店、リサイクルショップの貴金属部門、訪問購入(出張買取)を行う業者が対象です。注意すべきは、貴金属買取に「専用の届出制度」があるわけではない点です。実務上の手続きは次の二層で構成されます。
- 古物営業法第3条にもとづく「古物商許可」(都道府県公安委員会=警察)
- 犯罪収益移転防止法(犯収法)上の「宝石・貴金属等取扱事業者」としての義務の発生
つまり許可を取るのは古物商許可であり、犯収法の義務は買取を始めた時点で自動的にかかります。
取得の必須要件
古物商許可は人と営業所に対して与えられます。
- 欠格事由に該当しないこと(禁錮以上の刑、古物営業法違反、暴力団関係などで一定期間内の者は不可)
- 営業所ごとに「管理者」を1名選任すること
- 営業所の所在を示せること(賃貸の場合は使用承諾や賃貸借契約書で用途を確認される)
- 訪問購入(出張買取)を行う場合は申請書の取扱品目・営業形態欄で明示
取扱品目は「貴金属類」「美術品類」など13区分から選びます。貴金属を扱うなら必ず該当区分にチェックを入れます。
申請の流れと費用
1. 管轄警察署(生活安全課)へ事前相談 2. 申請書・添付書類(住民票、身分証明書、誓約書、略歴書、登記されていないことの証明書、営業所の使用権原資料)を準備 3. 申請手数料 19,000円(収入証紙等で納付)を添えて提出 4. 審査(標準処理期間は40日前後が目安。都道府県により異なる) 5. 許可証交付後、営業所に標識(古物商プレート)を掲示
手数料の19,000円は不許可でも返還されません。書類の取り寄せ実費が別途数千円かかります。
犯収法上の特有の義務
貴金属買取は犯収法の特定事業者に位置づけられ、古物商一般より重い確認義務があります。代金の支払が現金で200万円を超える売買では「取引時確認(本人特定事項・取引目的等の確認)」と確認記録・取引記録の作成保存が必須です。疑わしい取引の届出義務も負います。古物営業法側でも1万円以上の取引は相手方確認と帳簿記載が求められ、貴金属はこの下限に関わらず確認が必要となる品目です。
加えて、金地金等の譲渡で支払額が200万円を超える場合、買取業者は所得税法上の支払調書を税務署へ提出する義務があります。買取単価が高い貴金属では発生頻度が高いため、記録体制を最初に作っておくべきです。
よくある差し戻し・つまずき
- 営業所の使用権原を示せない(自宅兼用で賃貸契約が「居住専用」のまま)
- 管理者の常勤性が疑われる(他店と兼任で実態がない)
- 取扱品目の選択漏れで貴金属が対象外になっている
- 訪問購入の届出をせず出張買取を開始してしまう
変更・更新時の注意
古物商許可に有効期限はなく更新は不要ですが、営業所の移転・追加、管理者の交代、取扱品目の変更、代表者変更などは14日以内(法人の登記事項変更は20日以内)の変更届が必要です。ホームページで買取を行う場合はURLの届出も求められます。届出漏れは行政処分の対象になるため、店舗展開や役員変更のたびに警察署へ確認してください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1管轄警察署に古物商許可申請
- 2犯罪収益移転防止法に基づく本人確認体制の整備
- 3警察による審査
- 4許可証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●警察署が窓口となります。申請から許可までに現地調査が入ることがあるため、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
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