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質屋に必要な許認可

質物を担保とする金銭貸付

質屋開業に必要な許認可の全体像

質屋は、客から預かった品物(質物)を担保に金銭を貸し付け、期限内に返済がなければその質物の所有権を取得して処分する事業です。この「物を担保に金を貸す」という性質上、貸金業ではなく質屋営業法が適用され、中心となるのが質屋営業許可です。これは各都道府県の公安委員会の許可で、営業所を管轄する警察署(生活安全課)の窓口を通じて申請します。営業所ごとに許可が必要な点に注意してください。

許可の核になるのは「質物を安全に保管できる設備」です。堅固な倉庫や金庫など盗難・火災に耐える保管設備を備えていることが要件で、設備が不十分だと許可が下りません。あわせて、破産して復権を得ていない者などの欠格事由に該当しないこと、営業所に管理者を置くことも求められます。

取得すべき順序と依存関係

順序を誤ると二度手間になります。おおむね次の流れです。

  • まず事業形態を決める。法人で始めるなら、先に法人設立登記を済ませる。登記事項証明書が許可申請の添付書類になるため、登記が先行する
  • 営業所を確保し、保管設備を整える。許可審査で設備が確認されるため、契約・改修を先に進めておく
  • 質屋営業許可を公安委員会へ申請する。標準処理期間は40日前後が一般的だが、自治体・所管署により異なる
  • 許可取得と並行して、税務署へ個人事業の開業届を提出する(法人なら法人設立届)
  • 買取も行うなら古物商許可を、貴金属を扱うなら貴金属買取業届出(貴金属等取扱事業者の届出)を整える

古物商許可・貴金属買取業届出の要否

ここが質屋特有の見落としポイントです。質屋営業法のもとで「流質物(期限切れで自分のものになった質物)」を売る分には、古物商許可は不要です。しかし、客から品物を買い取って転売する「買取販売」を併設する場合は、それは古物営業にあたり、別途古物商許可(公安委員会、申請手数料19,000円程度)が必要になります。質貸しと買取の両方をやるのか、質貸し専業かを開業前に決めておくことが重要です。

さらに金・プラチナなどの貴金属やジュエリーを一定額以上取引するなら、犯罪収益移転防止法に基づく貴金属買取業届出が必要で、取引時の本人確認義務も生じます。

費用の目安

  • 質屋営業許可の申請手数料: おおむね10,000円前後(自治体により異なる)
  • 古物商許可(買取併設時): 19,000円程度
  • 保管設備(金庫・堅固な倉庫の整備): 数十万円規模になることが多い最大の初期費用
  • 法人設立(任意): 株式会社で登録免許税・定款認証等あわせて25万円前後

行政書士へ許可申請を依頼する場合は、別途代行費用が数万円〜かかります。

スケジュール感とつまずきやすい点

申請から許可まで1〜2か月を見込み、その前段に物件確保・設備工事の期間が乗ります。全体で2〜3か月を逆算しておくと安全です。よくあるつまずきは、保管設備の基準を満たさず再工事になるケース、買取を後から始めて古物商許可を取り損ねるケース、貴金属取引で本人確認体制を整えていないケースです。要件は自治体・所管警察署で運用が異なるため、申請前に管轄署へ事前相談しておくことを強くおすすめします。

3

必須の許認可

31,000円

費用の目安(合計)

2

条件付きの許認可

必須の許認可

質屋営業を行うための許可

管轄: 公安委員会費用: 12,000円期間: 30〜40日

金・プラチナ等の貴金属の買取を行うための届出。古物商許可に加え本人確認義務あり。

管轄: 公安委員会費用: 19,000円期間: 30〜60日

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

条件によって必要になる許認可

条件: 中古品を取り扱う場合

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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