特定外来生物飼養等許可
管轄: 環境省 / 根拠法令: 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律第5条
特定外来生物を学術研究等の目的で飼養・栽培する場合の許可。
特定外来生物飼養等許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。環境省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための許可か
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)は、アライグマ、カミツキガメ、オオクチバス、ヒアリ、ヌートリアなど「特定外来生物」に指定された生物の飼養・栽培・保管・運搬・輸入を原則として全面的に禁止しています。この許可は、その禁止を解除して合法的に取り扱うための環境大臣(種によっては農林水産大臣も主務大臣)の許可です。
重要なのは、許可される目的が限定されている点です。学術研究、生態的・生理的特性の展示、教育、生業の維持、その他公益上の必要が認められる場合に限られ、ペットとして飼いたい・観賞用といった愛玩目的では一切許可されません。動物園・水族館、大学・研究機関、防除業者などが主な対象者です。
取得の必須要件
許可の中心は「逃がさない施設」です。具体的には次が問われます。
- 逸走を防止できる構造の飼養施設(二重扉、脱走防止ネット、水槽の蓋・堰など、対象種の生態に応じた設計)
- 施設の基準適合を図面・写真で証明できること
- 種によってはマイクロチップ等による個体識別措置
- 取扱責任者を置き、適正に管理できる体制
施設基準は種ごとに大きく異なります。爬虫類・哺乳類・魚類・昆虫で求められる設備が違うため、対象種が決まった段階で環境省告示の飼養等施設の基準を確認することが出発点になります。
申請の流れと費用
申請は管轄の地方環境事務所を窓口として行います。一般的な流れは、対象種と目的の整理 → 施設の設計・整備 → 申請書・施設の図面/写真・飼養計画の作成 → 提出 → 審査(必要に応じ施設確認)→ 許可証交付、です。
申請手数料は無料です。ただし基準を満たす飼養施設の建設・改修費が実質的な最大のコストになり、種や規模により数万円から数百万円まで幅があります。
よくある不許可・差し戻し理由
- 目的が愛玩・営利のみで、法が認める目的に該当しない
- 施設が逸走防止基準を満たしていない(隙間・強度不足・扉の二重化なし)
- 飼養計画や緊急時(逃亡時)の対応体制が不明確
- 申請書類と施設の実態が一致しない
更新・変更時の注意
許可には有効期間があり、継続するには期間満了前の更新が必要です。飼養施設の移転・改変、取扱責任者の変更、個体数の増減などがあれば変更の届出・許可が求められます。許可なく譲渡・放出した場合や無許可飼養は罰則が重く、個人でも懲役・高額罰金、法人にはさらに重い罰金が科され得ます。
なお取り扱う種や行為によっては、動物取扱業の登録、輸入時の動物検疫・ワシントン条約(CITES)関連手続きなど、別の許認可が併せて必要になる場合があります。対象種が確定したら、所管の地方環境事務所に早めに事前相談することを勧めます。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1飼養等許可申請書の作成
- 2飼養目的の明示
- 3施設基準の確認
- 4環境大臣への申請
- 5審査・許可
特定外来生物飼養等許可の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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