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音響・PA会社に必要な許認可

音響設備・PAシステムの提供

音響・PA会社の開業に必要な許認可の全体像

音響・PA事業は、機材を持ち込んで現場で音響オペレートを請け負う形態であれば、それ自体に特別な営業許可は不要です。コンサート、企業イベント、結婚式、街頭演説など出張型でPAを提供する限り、まず必要なのは事業を始めたという届出です。個人で始めるなら税務署への個人事業の開業届を、開業日から1か月以内に提出します。同時に青色申告承認申請書を出しておくと、機材という高額な減価償却資産を扱う本事業では節税効果が大きく、見落とすと損をします。

許認可が関わってくるのは、自社で常設の場を持つときです。自前のライブハウスを構えて飲食を提供しながら音楽を聴かせる業態にすると、飲食店営業許可に加え、客にダンスや遊興をさせる場合は風営法上の許可・届出が、収容人数や構造によっては興行場法に基づくライブハウス営業許可(興行場としての許可)が必要になります。劇場やホールを運営してチケット制で公演を行う場合は、同じく興行場法に基づく劇場営業許可が所管の保健所で必要です。これらは「機材を貸す・操作する」段階では発生せず、「場を運営する」段階で初めて関わる点を取り違えないことが重要です。

取得すべき順序と依存関係

順序は事業形態で分かれます。出張PA専業なら、開業届の提出だけで営業を開始できます。常設施設を持つ計画があるなら、物件取得・内装設計の前に保健所へ事前相談するのが鉄則です。興行場法・建築基準法・消防法の構造要件(避難経路、排煙、防火区画など)は内装が完成してからでは是正に多額の費用がかかるため、設計段階で消防署と保健所の両方に図面を持ち込んで確認します。流れとしては、開業届(または法人設立登記)→物件契約前の保健所・消防への事前相談→内装工事→消防検査→ライブハウス営業許可または劇場営業許可、という依存関係になります。

法人設立登記は、許可の前提ではなく事業規模で判断します。大型イベントの元請けや行政・大手企業との取引では法人格を求められることが多く、その場合は施設許可の申請者を法人名義に揃える必要があるため、登記を先に済ませてから許可申請に進みます。

費用の目安と内訳

出張PA開業の初期費用は、許認可よりも機材投資が中心です。スピーカー、ミキサー、アンプ、マイク、ケーブル類、運搬用車両で数十万円から数百万円規模になります。開業届の提出自体に費用はかかりません。法人設立登記は、合同会社で実費6万円程度から、株式会社で登録免許税15万円を含め24万円前後が目安です。

常設施設を持つ場合は、興行場法・風営法・飲食店営業許可の申請手数料が各1〜2万円台で、所管庁により異なります。むしろ大きいのは防音・防火の内装工事費で、構造要件を満たすために物件によっては数百万円以上かかります。

見落としやすい届出とつまずき

最も多いつまずきは、楽曲を使用する際の著作権処理です。BGMや演奏を伴う運営では、JASRACなどの管理団体への手続きが別途必要で、許認可とは別枠で確認します。野外イベントで仮設電源や大音量を扱う場合は、道路使用許可や近隣・自治体への騒音に関する届出が現場ごとに発生します。

従業員を雇えば労働保険・社会保険の手続きが、車両で機材を運ぶ規模が大きくなれば運用体制の整備が必要になります。出張専業なら許可は不要、常設運営なら興行場法が軸、という線引きを最初に固めることが、無駄な申請や手戻りを避ける一番の近道です。

3

必須の許認可

54,000〜180,000円

費用の目安(合計)

1

条件付きの許認可

必須の許認可

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

個人事業の場合

ライブハウスを営業するために必要な許可。深夜営業や酒類提供を伴う場合は風営法の許可も必要。

管轄: 都道府県公安委員会/消防署費用: 24,000〜80,000円期間: 30〜60日
むずかしい

演劇やミュージカル等を上演する劇場を営業するための許可。舞台設備、客席、防火設備の基準がある。

管轄: 都道府県知事費用: 30,000〜100,000円期間: 30〜60日

条件によって必要になる許認可

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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