診療所開設許可(法人)
管轄: 保健所 / 根拠法令: 医療法第7条
医療法人等の法人が診療所を開設するための許可。個人開設と異なり事前の許可が必要。
診療所開設許可(法人)は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査期間は標準的で、保健所での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
診療所開設許可とは何か
診療所開設許可は、医療法人・社会福祉法人・株式会社などの「法人」が診療所を開設する際に、開設前にあらかじめ所管の保健所長から受けなければならない許可です。医療法第7条が根拠で、個人医師が自分で開設する場合は「開設届」で足りるのに対し、法人開設では事前の「許可」が必須となる点が最大の違いです。無床診療所(ベッド19床以下)・有床診療所のいずれも対象で、ここが病院(20床以上)とも手続きが分かれます。
対象者と必要な前提
- 開設主体が法人であること(医療法人が典型だが、行政等の特例を除き営利法人による開設は原則認められない)
- 実際に診療を行う「管理者」となる医師(歯科診療所なら歯科医師)が常勤で確保されていること
- 管理者は他の病院・診療所の管理者を兼任しない(二重管理の禁止)のが原則
医療法人を新設して開設する場合は、先に都道府県知事の医療法人設立認可と法人登記が必要で、その後に開設許可へ進みます。法人設立から開設までは数か月単位を見込むのが現実的です。
申請の流れ
1. 保健所への事前相談(図面・人員体制を持参) 2. 構造設備・防火・給排水などの事前協議 3. 開設許可申請書の提出(法人の定款・登記事項証明書、管理者の医師免許写し、平面図、敷地・建物の権利関係書類、診療科目、従事者名簿などを添付) 4. 保健所による書類審査・現地検査(立入確認) 5. 開設許可証の交付 6. 開設後10日以内に「使用許可申請(有床の場合)」「保険医療機関指定申請」等を実施
エックス線装置を備える場合は、別途エックス線装置備付届が必要です。
費用の内訳
申請手数料は0〜30,000円程度で、自治体により無料のところもあれば数千〜数万円を徴収するところもあります。手数料そのものは大きくありませんが、実費は構造設備の基準適合工事、図面作成、医療法人設立関連費用などが中心になります。金額は自治体・物件により異なるため、必ず管轄保健所に確認してください。
よくある差し戻し・不許可の理由
- 管理者医師の常勤性・専従性が証明できない、二重管理に該当
- 待合室・診察室・処置室の面積や動線が構造設備基準を満たさない
- 有床診療所で病室面積・廊下幅・防火避難の要件が不足
- 法人定款の事業目的に診療所開設が明記されていない
- 営利法人による開設で、非営利性の要件をクリアできない
関連手続きと更新時の注意
開設許可は更新の概念がありませんが、管理者の変更、診療科目の追加、病床数の変更、移転・構造変更があるたびに変更許可または届出が必要です。保険診療を行うには別途、地方厚生局への保険医療機関指定申請が欠かせません。麻薬施用者免許、エックス線・医療機器関連の届出など付随手続きも開設準備と並行して進めてください。まずは管轄保健所へ事前相談を入れ、物件が構造設備基準を満たすかを図面段階で確認することが、手戻りを防ぐ最短ルートです。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1保健所に事前相談
- 2開設許可申請書の提出
- 3施設検査
- 4許可証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●保健所管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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