衛星データ利用事業登録
管轄: 経済産業省 / 根拠法令: 宇宙活動法・リモートセンシング記録法
人工衛星から取得したリモートセンシングデータを商用利用する事業者の登録。解像度の高いデータ利用に必要。
衛星データ利用事業登録は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。経産省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
衛星データ利用事業登録とは
人工衛星のリモートセンシング装置で取得した地表観測データ(衛星リモセン記録)を商用で取り扱う事業者を対象とした制度です。中核となるのは「衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律(リモセン法)」に基づく、内閣総理大臣による**衛星リモートセンシング記録取扱者の認定**です。一定の検出能力(地上分解能など)を超える高精細データは、安全保障上の理由から認定を受けた取扱者の間でしか移転できないため、解像度の高い衛星画像を仕入れて加工・販売・解析サービスを提供する事業では認定取得が前提になります。
衛星そのものを自ら運用する場合は宇宙活動法の人工衛星管理許可、観測装置を国内で操作する場合はリモセン法の**装置使用許可**が別途必要になり、本制度(記録取扱者の認定)とは要件・窓口が分かれます。自社が「装置を運用する側」なのか「記録を扱う側」なのかを最初に切り分けてください。
対象になる事業者
- 高分解能の衛星画像を海外・国内ベンダーから調達し、再販・配信する事業者
- 衛星データを用いた解析サービス(農業・防災・インフラ点検・不動産・金融など)を提供する事業者
- 取得済みの衛星リモセン記録を保有・蓄積し、第三者へ提供するアーカイブ事業者
低分解能のオープンデータ(各国機関が無償公開する範囲)のみを扱う場合は、認定の対象外となることがあります。検出能力の基準値は装置の分解能等で政令に定められているため、扱うデータが規制対象か否かを所管(内閣府宇宙開発戦略推進事務局)に事前確認することが第一歩です。
認定の主な要件
- **情報管理体制**: 記録の漏えい・改ざん・不正アクセスを防ぐ施設・設備・規程を備えていること(サーバの物理的・技術的セキュリティ、アクセス権限管理など)
- **取扱責任者の選任**: 記録を適正に管理する責任者を置くこと
- **欠格事由に該当しないこと**: 法令違反による取消歴などがないこと
国の安全に支障を及ぼすおそれの有無が審査の核心であり、単なる事務手続きではなく、保管環境とアクセス統制の実体が問われます。
申請の流れと費用
1. 取り扱う予定のデータが規制対象の検出能力に該当するか事前相談 2. 情報管理規程・セキュリティ体制の整備 3. 認定申請書と管理体制を示す書類を提出 4. 審査(体制のヒアリング・必要に応じ現地確認)→ 認定
費用は5万〜20万円程度が目安ですが、内訳の大半は登録免許税等の法定費用ではなく、**セキュリティ設備の構築・規程整備・専門家への委託費**です。実額は管理体制の規模により大きく変わります。
よくある差し戻し・不認定の理由
- 情報管理体制が規程上は存在するが、実際のサーバ保管・アクセス制御が伴っていない
- 扱うデータの分解能と規制基準の対応関係を申請者が把握できていない
- 取扱責任者の権限・運用フローが曖昧
更新・変更時の注意
- 管理体制・取扱責任者・施設に変更が生じた場合は速やかな届出が必要です
- 認定取扱者以外へ規制対象記録を移転すると法令違反となるため、提供先が認定を受けているかを取引ごとに確認してください
- 制度の運用基準(検出能力の閾値等)は安全保障環境により見直されることがあるため、最新の政令・告示を所管庁で確認することを推奨します
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1経済産業省宇宙産業室への事前相談
- 2データ利用計画書・セキュリティ計画の作成
- 3登録申請書の提出
- 4登録証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●経産省管轄の許認可は、経済産業局の窓口で手続きするケースがあります。オンライン申請が利用可能か確認してみましょう。
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