環境影響評価(環境アセスメント)
管轄: 環境省 / 根拠法令: 環境影響評価法第4条
大規模開発事業における環境影響評価の実施
環境影響評価(環境アセスメント)は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための制度か
環境影響評価(環境アセスメント)は、道路・ダム・発電所・埋立てなど環境への影響が大きい大規模開発を行う前に、事業者自らが影響を調査・予測・評価し、その結果を公表して住民や行政の意見を反映させる手続きです。許可そのものを与える制度ではなく、開発の免許・認可(電気事業の工事計画認可、公有水面埋立免許など)を出す前提として実施が義務づけられる「手続き法」である点が特徴です。
対象となる事業
環境影響評価法では事業を2区分しています。
- 第一種事業:規模が大きく必ずアセスが必要なもの(例:高速自動車国道、一定規模以上の火力・水力・地熱・風力発電所、面積50ha超の埋立て・干拓、大規模な宅地造成など)
- 第二種事業:第一種に準じる規模で、実施するかどうかを個別に判定するもの
根拠条文の環境影響評価法第4条は、この第二種事業について「スクリーニング」を定めた規定です。事業者が届出を行うと、許認可権者が都道府県知事の意見を聴いたうえで、アセスを実施すべきか否かを判定します。なお同等の地方条例アセス(対象規模が国の基準より小さい開発を捕捉)が各自治体にあり、国法と条例のどちらが適用されるかは事業規模・種類で異なります。
手続きの流れ
法アセスは次の段階を順に踏み、全体で数年単位を要します。
- 計画段階配慮書:事業の位置・規模の複数案を比較検討
- 方法書(スコーピング):どの環境項目をどう調査するか公表し意見聴取
- 現地調査・予測・評価:大気・水質・騒音・動植物・生態系など季節を通じた調査
- 準備書・評価書:結果を取りまとめ、住民説明会・知事意見・環境大臣意見を反映
- 報告書:工事中・供用後の事後調査(フォローアップ)
費用の内訳
法に基づく手続き自体に申請手数料はかかりません(無料)。ただし実費負担は大きく、専門コンサルタントへの委託による現地調査・予測解析・図書作成費が中心です。対象生物や調査地点が多いほど費用は膨らみ、案件規模により大きく変動します。金額は事業内容で大きく異なるため、見積りは複数のアセス業者から取得してください。
つまずきやすい点
- 調査は四季を通じて行うため、最低でも1年以上、図書手続きを含め3〜5年規模になりやすい。工程の後ろ倒しが事業全体の遅延に直結する
- 方法書段階で調査項目が不足すると、後で追加調査を求められ手戻りが発生する
- 住民意見・知事意見への対応が不十分だと評価書がまとまらない
関連手続き
評価書の確定後でなければ、対象事業の免許・認可(電気事業法の工事計画、公有水面埋立法の免許、都市計画決定など)の段階に進めません。条例アセス・自然公園法・絶滅危惧種保護などの規制が重複する場合もあるため、開発構想の初期段階で所管部署と適用範囲を確認することが第一歩です。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1配慮書の作成
- 2方法書の作成・公告
- 3準備書・評価書の作成
- 4評価書の公告・縦覧
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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