手術施設基準届出
管轄: 厚生労働省(地方厚生局) / 根拠法令: 健康保険法第63条・特掲診療料の施設基準
特定の手術料を算定するための施設基準届出。手術室の設備、医師の経験症例数等の要件を満たす必要がある。
手術施設基準届出は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、厚労省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための届出か
手術施設基準届出は、保険医療機関が特定の手術料(診療報酬点数表の区分番号「K」で始まる手術料)を保険診療で算定するために、地方厚生(支)局へ提出する届出です。許可制ではなく「届出制」で、基準を満たしていることを示す書類が受理されると、その月(提出時期により翌月)から算定が可能になります。対象は、施設基準が定められた一定の手術を実施する病院・有床診療所が中心です。
特に注意すべきは、診療報酬改定で導入された「手術の通則」に基づく実績要件です。一定の難度の高い手術(通則に定める区分の手術)については、医療機関ごと・術者ごとの年間症例数を届け出る必要があり、これが難易度を「hard」にしている主因です。
主な要件
- 保険医療機関の指定を受けていること(前提条件)
- 当該手術を担当する常勤の医師の配置と、必要に応じて当該分野の手術経験・年間症例数の実績
- 手術室の確保、術中・術後の管理体制(麻酔、緊急時対応、輸血体制など手術の種類に応じた設備・人員)
- 手術ごとに告示・通知で定められた個別基準(例:内視鏡手術、特定の悪性腫瘍手術などは術者要件や症例数要件が上乗せされる)
要件は手術の種類ごとに細かく異なるため、算定したいK区分の番号を特定し、その告示・通知の文言を一件ずつ確認することが出発点になります。
届出の流れ
- 算定対象とする手術のK区分と、対応する施設基準を特定する
- 様式(基本診療料・特掲診療料の施設基準に係る届出書添付書類)に、医師の常勤状況・症例数・設備状況を記載
- 管轄の地方厚生局都道府県事務所へ提出(持参・郵送)
- 事務所による形式・要件審査を経て受理。受理後、定められた起算日から算定開始
費用
届出自体に手数料はかかりません(無料)。実質的なコストは、要件を満たすための人員配置・設備整備、症例実績を作るまでの体制構築に発生します。
よくある差し戻し・不受理の理由
- 年間症例数が基準に届いていない、または症例数の集計根拠が不明確
- 担当医師が常勤要件を満たさない(非常勤での算定不可)
- 麻酔・術後管理など、手術の種類に応じた体制が記載と実態で一致しない
- 添付書類(医師の経歴、症例一覧、設備状況)の不足・記載漏れ
関連・付随する届出と変更時の注意
手術の施設基準は、麻酔管理料、入院基本料、麻酔科標榜などの基準と連動することが多く、併せて確認が必要です。届出後に常勤医師が退職して症例数・人員要件を満たせなくなった場合は、速やかに「辞退届」を提出しなければなりません。基準を満たさないまま算定を続けると、返還(自主返還・指導監査)の対象になります。診療報酬改定のたびに実績要件や経過措置が見直されるため、改定年度には自院の届出が引き続き有効かを必ず再確認してください。
requirements/数値は手術区分ごとに異なるため、具体的な症例数や術者要件は、算定予定のK区分に対応する最新の告示・通知(地方厚生局が公開)で確認することを推奨します。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1設備・症例数の確認
- 2地方厚生局に届出書を提出
- 3届出受理
手術施設基準届出の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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