助産所開設届
管轄: 保健所 / 根拠法令: 医療法第8条
助産師が助産所を開設するための届出。嘱託医師及び嘱託する病院の確保が必要。
助産所開設届は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。保健所の審査は比較的迅速で、早ければ1週間程度で結果が出ます。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
助産所開設届とは
助産所開設届は、助産師が自ら助産所を開設する際、開設後10日以内に所在地を管轄する保健所へ提出する届出です。根拠は医療法第8条で、医師・歯科医師・助産師が診療所や助産所を開設する場合の「届出制」に位置づけられます。病院開設のような「許可制」ではないため、要件を満たして書類を整えれば原則として受理され、難易度は比較的低い手続きです。
対象となるのは、正常な妊娠・出産・産褥の介助、保健指導、新生児ケアなどを行う助産所です。助産所では入所させられる妊婦・産婦・褥婦は同時に9人以下と医療法で定められており、これを超える規模は想定されていません。会陰切開・縫合や帝王切開、薬剤投与など医行為は行えず、異常時は嘱託医療機関へ搬送する前提の業態です。
取得の必須要件
- 開設者・管理者が助産師免許を有すること。助産所の管理者は助産師でなければなりません
- 嘱託医師の確保。医療法第19条により、分娩を取り扱う助産所は産科または産婦人科の嘱託医師を定める義務があります
- 嘱託する病院・診療所の確保。異常分娩や緊急時に搬送・対応を担う、産科・産婦人科・小児科を有する病院または診療所を定める必要があります(出張のみで分娩を扱わない場合は嘱託医療機関の確保は不要とされるケースがあります)
- 施設・衛生基準。分娩を扱う場合は分娩室・新生児用設備、消毒・換気・採光などが保健所の基準を満たすこと
「分娩を取り扱うか」「出張専門か」で必要書類と嘱託要件が大きく変わる点が、この届出特有の分岐です。
申請の流れ
1. 事前相談。保健所へ図面と業態を持参し、施設基準・嘱託要件を確認する(受理後の手戻りを防ぐため事実上必須) 2. 嘱託医師・嘱託医療機関と契約し、承諾書を取得する 3. 開設届と添付書類を準備する 4. 開設日から10日以内に保健所へ届出 5. 保健所の立入検査(構造設備の確認)を受ける
費用の内訳
届出手数料は無料です。ただし実際には次の費用が発生します。
- 嘱託医師・嘱託医療機関への謝礼や契約に伴う費用(金額は契約により異なる)
- 助産所賠償責任保険の保険料
- 分娩設備・衛生設備の整備費用
- 助産師免許証の謄本取得など書類関連の実費
よくある差し戻し理由
- 嘱託医師または嘱託医療機関の承諾書が未添付・記載不備
- 分娩を扱うのに新生児・分娩設備が基準を満たさない
- 管理者の助産師資格を証する書類の不足
- 平面図と実際の設備が一致しない
関連手続きと変更時の注意
開設後、管理者・構造設備・嘱託医師などを変更したときは、変更後10日以内に変更届の提出が必要です。廃止・休止時も同様に届出義務があります。出張のみの助産師として活動する場合も、就業地の保健所への届出(業務従事者届)が別途必要になります。妊婦健診で公費補助を扱うには市区町村との委託契約、医療廃棄物の処理は別法令の対応が必要です。判断に迷う点は、開設予定地の保健所の母子保健・医務担当へ事前相談するのが確実です。
申請手数料は無料です。書類の準備さえ整えば、費用をかけずに取得できます。
申請手順
- 1嘱託医師・病院の確保
- 2保健所に開設届を提出
- 3届出受理
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無料で相談する →取得のポイント
- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
- ●保健所管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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