MVNO届出(電気通信事業届出)
管轄: 総務省 / 根拠法令: 電気通信事業法第16条
格安SIM(MVNO)事業を開始するための届出
MVNO届出(電気通信事業届出)は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、総務省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出で何ができるか・対象になる人
電気通信事業法では、他人の通信を媒介する「電気通信事業」を営む際に、総務省への登録または届出が義務づけられています。MVNO(仮想移動体通信事業者=格安SIM事業者)の多くは、ドコモ・au・ソフトバンクなどMNOの回線設備を借りて再販するため、自前で大規模な無線設備を持ちません。この場合は第9条の「登録」ではなく、より簡易な第16条の「届出」で事業を開始できます。これがいわゆるMVNO届出です。
逆に、自社で全国規模の電気通信回線設備(端末系・中継系の伝送路設備など一定規模以上)を設置する場合は登録が必要になります。自社の事業形態がどちらに該当するかの切り分けが、最初の重要な判断です。
取得の要件
届出制のため、登録のような財務要件や設備の事前審査はありません。ただし以下の整理が必須です。
- 提供する電気通信役務の種類(データ通信のみか、音声通話を含むか)
- 業務区域(全国/特定地域)
- ネットワーク構成(MNOとの接続形態:卸電気通信役務か事業者間接続か)
音声通話を提供する場合は、別途「電気通信番号使用計画」の届出など番号に関する手続きが加わります。
申請の流れ
- 事業形態を確認し、届出で足りるか登録が必要かを判定する
- MNOまたは既存MVNEとの卸契約・接続契約を締結する(届出の前提となる)
- 電気通信事業届出書とネットワーク構成図を作成する
- 総務省の「電気通信事業届出システム」でオンライン申請、または管轄の総合通信局へ書面提出する
- 受理後、総務省の電気通信事業者一覧に掲載される
費用
届出そのものに手数料はかかりません(無料)。実費が発生するのは、MNOへの卸料金・接続料、課金やSIM管理のシステム構築費、本人確認体制の整備など事業運営側のコストです。許認可コストより事業インフラのコストが大きい点に留意してください。
つまずきやすい点
- 登録が必要な規模なのに届出で提出し、補正・区分変更を求められる
- ネットワーク構成図が実態の接続形態と合っていない
- 音声サービスを始めるのに番号関連の手続きを失念する
届出は形式審査ですが、記載不備があれば総合通信局から補正連絡が入ります。
開業後に課される義務
届出後は「電気通信事業者」として継続的な責務を負います。とくに重要なのが通信の秘密の保護と利用者情報の適正な取扱いです。加えて消費者保護ルール(提供条件の説明義務、書面交付、初期契約解除制度=原則8日間など)が適用されます。
更新制度はありませんが、役務の種類・業務区域・氏名や住所などに変更が生じた場合は変更届出、事業をやめる場合は廃止届出が必要です。携帯端末をセット販売する場合は技術基準適合証明(技適)の確認も忘れないようにしてください。
申請手数料は無料です。書類の準備さえ整えば、費用をかけずに取得できます。
申請手順
- 1総務大臣に届出
- 2事業概要・利用するMNO回線の記載
- 3届出受理通知を受領
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
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