農産物直売所開設届出
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 食品衛生法・農林水産省ガイドライン
農産物の直売所を開設するための届出。食品衛生法に基づく届出と自治体への届出が必要。
農産物直売所開設届出は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用も比較的安価に設定されています。審査期間は標準的で、農水省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
まず読む順番
農産物直売所開設届出とは
自分で栽培した野菜・果物・米などを、生産者やグループが消費者へ直接販売するための手続きの総称です。「開設届出」という単一の法定許可があるわけではなく、何を売るかによって必要な手続きが変わるのが、この業態の最大の特徴です。
最も重要な判断軸は「未加工か、加工か」です。土から抜いたままの野菜、もいだだけの果物、玄米といった**未加工の生鮮農産物をそのまま販売するだけなら、食品衛生法上の営業許可も営業届出も原則として不要**です。一方、手を加えた瞬間に食品衛生法の規制対象に入ります。
加工が入ると必要になる手続き
2021年6月施行の改正食品衛生法で「営業届出制度」が新設され、従来あいまいだった業態が整理されました。直売所で扱いがちなものでは次の区分になります。
- カット野菜・カットフルーツ、精米後の小分け等 → **営業届出**(手数料は原則無料)
- 漬物の製造販売 → **営業許可**(2021年改正で許可業種化、経過措置は2024年6月で終了)
- ジャム・菓子・惣菜・弁当・ジュース等の製造販売 → 業種ごとの**営業許可**
許可・届出のいずれを行う場合も、施設ごとに**食品衛生責任者**を1名置く必要があります。栄養士・調理師等の資格者でなければ、各都道府県の食品衛生協会が実施する養成講習会(受講料の目安1万円前後)を受けて選任します。費用目安の「0〜10,000円」は、届出のみなら手数料ゼロ、責任者講習を受ける場合に1万円程度、という幅を指します。
申請の流れ
1. 取扱品目を洗い出し、加工品の有無で許可・届出・不要を切り分ける 2. 管轄の保健所に事前相談し、施設基準(必要な場合)を確認する 3. 食品衛生責任者を選任(必要なら講習を受講) 4. 加工品があれば保健所へ営業許可申請または営業届出 5. 許可業種は施設の現地検査を経て許可証交付
届出はオンライン(食品衛生申請等システム)でも可能で、検査はありません。
つまずきやすい点
- 「自分の畑のものだけだから何もいらない」と思い込み、惣菜や漬物まで無届で売ってしまうケースが最多の指摘事項です。一品でも加工品があれば手続きが要ります。
- 仕入れた他生産者の農産物を並べる「委託販売型」では、表示(生産者名・原産地)や景品表示・計量法の対象になります。
- 無人販売(料金箱方式)でも、加工品を置けば食品衛生法の規制は同じく及びます。
付随して確認すべき制度
- 食品表示法に基づく原産地・アレルゲン等の**食品表示**
- 屋外・道路沿いに建てる場合の**建築確認・農地転用(農地法)・道路占用許可**
- 米を継続販売するなら**米穀の届出(食糧法)**(年間20精米トン以上等の場合)
許可業種に当たらないか、まず保健所への事前相談で確定させてから施設を整えるのが、差し戻しを避ける最短ルートです。要件・手数料は自治体・所管庁により異なるため、必ず管轄保健所で最新の取り扱いを確認してください。
費用は少額で済むため、個人事業主やフリーランスの方も負担なく申請できます。
申請手順
- 1開設届出書の作成
- 2衛生管理計画の策定
- 3保健所への届出
- 4施設検査
- 5届出受理
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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