建築物等の鉄骨組立て等作業主任者
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 労働安全衛生法第14条
鉄骨造建築物の組立て等の作業の指揮監督
建築物等の鉄骨組立て等作業主任者は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。厚労省の審査は比較的迅速で、早ければ1週間程度で結果が出ます。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
まず読む順番
[kyoninka] 建築物等の鉄骨組立て等作業主任者 解説本文
何のための資格か
建築物等の鉄骨組立て等作業主任者は、労働安全衛生法第14条にもとづく「作業主任者」の一つで、鉄骨造の建築物や塔状の工作物を組み立てる現場に必ず選任しなければならない安全管理の責任者です。事業者に対する営業許可ではなく、特定の危険作業を行う際に有資格者を配置する義務、という性質の制度です。
対象となるのは、労働安全衛生法施行令および安全衛生規則が定める、建築物・塔状の工作物であって金属製の部材により構成されるもの(その高さが5メートル以上であるもの)の組立て、解体、変更の作業です。鉄骨鳶、鉄骨建方を請け負う建設業者が主な対象で、高さ5メートル未満の小規模な鉄骨作業や、鉄筋コンクリート造の型枠支保工作業などは、この作業主任者ではなく別区分の作業主任者が対象になります。自社の作業が「高さ5メートル以上の金属製部材による建築物・工作物か」を先に確認してください。
受講要件
技能講習を修了することで資格が得られます。受講には実務経験等の要件があり、代表的なものは次のとおりです。
- 鉄骨の組立て等の作業に3年以上従事した経験がある者
- 大学・高専・高校等で土木・建築に関する学科を修めて卒業し、その後一定年数(学歴により2年以上等)鉄骨の組立て等の作業に従事した経験がある者
- その他、厚生労働大臣が定める者
要件の細目は実施機関の募集要項に記載されており、実務経験証明書に事業主の証明印が必要です。年齢や国籍による制限は原則ありません。
講習の流れと費用
1. 実施機関(労働基準協会、建設業労働災害防止協会、登録教習機関等)の講習日程を確認し、申込む 2. 実務経験証明書、本人確認書類、写真を提出する 3. 2日間(学科計10時間程度)の講習を受講する 4. 各科目終了時の修了試験(筆記)に合格する 5. 技能講習修了証の交付を受ける
費用の目安は10,000〜15,000円で、内訳は受講料と教材費(テキスト代)です。金額は実施機関ごとに異なり、建設業労働災害防止協会の会員価格が設定されている場合もあります。正確な額は申込先の機関に確認してください。
つまずきやすい点
- 実務経験証明書の記載不備。「鉄骨の組立て等の作業」に該当する具体的な作業内容と従事期間が書かれておらず、単に「建設作業」とだけ記載して差し戻されるケースが多くあります
- 修了試験の不合格。学科のみとはいえ試験があり、欠席・遅刻による科目未受講は修了できません
- 資格を取っただけで運用していない状態。作業主任者は選任し、氏名と職務を作業場の見やすい箇所に掲示する義務があります。労働基準監督署の是正勧告はこの掲示・選任漏れで受けることが実務上少なくありません
関連する資格・手続き
鉄骨建方の現場では、この資格単独では作業が完結しないことが一般的です。実務では以下がセットで必要になります。
- 玉掛け技能講習(吊り上げ荷重1トン以上の玉掛け作業)
- クレーン・移動式クレーン運転士免許または小型移動式クレーン運転技能講習
- 足場の組立て等作業主任者(足場を併用する場合)
- 高所作業車運転技能講習
- フルハーネス型墜落制止用器具特別教育(高さ2メートル以上で作業床を設けられない箇所)
また、鉄骨工事を請け負う事業者としては、請負金額に応じて建設業許可(とび・土工工事業または鋼構造物工事業)が別途必要になります。
更新・変更時の注意
技能講習修了証に有効期限はなく、更新手続きは不要です。ただし次の点に注意してください。
- 氏名変更時は、修了証の書替えを交付を受けた機関に申請する
- 紛失時は再交付申請が必要。修了証は現場で携帯・提示を求められるため、原本を管理者が保管し本人が携帯できる状態にしておく
- 交付機関が廃止された場合の再交付は、技能講習修了証明書発行事務局(建設業労働災害防止協会等)が窓口になります
- 資格に期限はないものの、事業者には作業主任者に対する能力向上教育(おおむね5年ごと)の努力義務があります
まず着手すべきは、自社の鉄骨作業が高さ5メートル以上に該当するかの確認と、選任対象者の実務経験年数の棚卸しです。そのうえで最寄りの労働基準協会または建設業労働災害防止協会の講習日程を押さえてください。講習は開催回数が限られ、繁忙期は数か月先まで埋まることがあります。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1技能講習を受講
- 2修了試験に合格
- 3修了証の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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