アスベスト事前調査結果報告
管轄: 都道府県/労働基準監督署 / 根拠法令: 大気汚染防止法第18条の15、石綿障害予防規則
一定規模以上の建築物の解体・改修工事前にアスベストの有無を調査し結果を報告する義務。2022年4月から報告が義務化された。
アスベスト事前調査結果報告は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、自治体での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
どんな制度か
アスベスト(石綿)を含む建材を扱う解体・改修工事で、作業員や周辺住民への飛散・ばく露を防ぐための事前確認義務です。2020年の大気汚染防止法改正により、2022年4月から一定規模以上の工事について「事前調査結果の報告」が義務化されました。労働者保護の観点からは石綿障害予防規則(石綿則)が、周辺環境保護の観点からは大気汚染防止法が、それぞれ同じ調査・報告を求めています。
対象になる工事
工事の元請業者(自主施工なら施工者本人)が報告義務者です。次のいずれかに当てはまると報告が必要です。
- 建築物の解体工事で、解体する部分の床面積の合計が80平方メートル以上
- 建築物の改修(リフォーム・改造・補修)工事で、請負代金の合計が税込100万円以上
- 特定の工作物(煙突、配管設備、プラント等)の解体・改修で、請負代金が税込100万円以上
規模に満たない工事でも、事前調査そのものはすべての解体・改修工事で必須です。報告が省けるだけで、調査は省けない点に注意してください。
調査と報告の流れ
1. 設計図書や現地目視で石綿含有建材の有無を調査する。判断できない建材は分析調査(試料採取・分析)を行う 2. 2023年10月1日以降に着工する工事では、調査は「建築物石綿含有建材調査者」などの有資格者が行う必要がある 3. 調査結果を「石綿事前調査結果報告システム」から電子申請で報告する。労基署と自治体への報告がこの一つのシステムで完結する 4. 報告は工事開始前に行う。調査記録は工事終了後3年間保存する
費用の内訳
報告自体は無料です。費用が発生するのは前段の調査部分で、目安は次のとおりです。
- 書面・目視調査:規模により数万円程度から(建物全体だと変動が大きい)
- 分析調査:建材1検体あたり数万円。検体数が増えるほど積み上がる
含有が疑われる建材が多いほど分析検体数が増え、調査費用も上がります。
つまずきやすい点
- 着工後に慌てて報告する:報告は着工前が原則。スケジュールを逆算しておく
- 無資格者の調査:2023年10月以降は有資格者調査が必須で、無資格調査は是正対象になる
- 改修工事を対象外と誤認する:解体だけでなく税込100万円以上の改修も対象
- みなし含有での処理:分析を省いて「含有あり」として処理することは可能だが、除去・処理費が大きく膨らむため、コスト比較のうえ判断する
関連する手続き
石綿含有建材を実際に除去する場合は、作業計画の届出や「特定粉じん排出等作業の実施の届出」(レベル1・2建材で着工14日前まで)など、別の届出が重ねて必要になります。報告して終わりではなく、除去工事本体の届出とセットで工程を組んでください。なお、対象規模や運用の細部は所管する都道府県・労働基準監督署により異なる場合があるため、着工前に管轄窓口へ確認することをおすすめします。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1事前調査の実施(建築物石綿含有建材調査者等)
- 2調査結果を厚生労働大臣に電子報告
- 3発注者への調査結果の説明
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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