Web会議システム提供事業届出
管轄: 総務省 / 根拠法令: 電気通信事業法
Web会議・ビデオ通話システムを提供する事業の届出。SaaS型のビデオコミュニケーションサービスが対象。
Web会議システム提供事業届出は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査期間は標準的で、総務省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出は何のためのものか
Web会議・ビデオ通話システムは、利用者どうしの音声・映像という「他人の通信」をサーバーを介して伝送・媒介します。この行為は電気通信事業法上の「電気通信役務」に当たるため、総務省(実務上は管轄の総合通信局)への届出が必要になります。ZoomやTeams型のSaaSを自社開発・提供する事業者、あるいは自社サービス内にビデオ通話機能を組み込んで第三者間の通信を取り次ぐ事業者が主な対象です。
逆に、社内利用のみ・自己の通信に閉じる利用や、単なる動画配信(一方向で相互通信を媒介しない)の場合は該当しないことがあります。「ユーザー間の双方向通信を媒介しているか」が判断の軸です。
登録ではなく「届出」で足りるか
電気通信事業には「登録」と「届出」の2区分があります。登録が必要なのは、端末系・中継系の伝送路設備が一定規模(複数市町村・都道府県をまたぐ自営設備など)を超える大規模事業者に限られます。クラウド上でサービスを提供する一般的なSaaS型Web会議事業者は、自前の大規模伝送路を持たないため「届出」で足りるケースがほとんどです。
申請の流れ
- 自社サービスの該当性を確認(双方向通信の媒介に当たるか)
- 登録/届出の区分を設備規模で判定
- 「電気通信事業届出書」と「ネットワーク構成図(事業用電気通信設備の概要)」を作成
- 法人の場合は登記事項証明書を添付し、管轄総合通信局へ提出(オンライン申請も可)
- 受理後、総務省の電気通信事業者一覧に登載される
費用の内訳
届出自体に手数料はかからず、実費は登記事項証明書の取得費用程度です。行政書士へ代行を依頼する場合に報酬が発生しますが、届出手続そのものは比較的軽量です。
よくある差し戻し・注意点
届出制のため「不許可」はありませんが、以下で補正を求められます。
- ネットワーク構成図の記載が不十分(設備・回線・データ保管場所が不明確)
- 提供役務の区分や事業区域の記載誤り
- 該当性判断の誤り(不要なのに届出、または必要なのに未届出)
届出後に発生する義務
届出後は電気通信事業者として継続的な義務を負います。特に「通信の秘密の保護」、利用者情報の取り扱い、そして2023年施行の外部送信規律(Cookie等で利用者情報を外部送信する際の通知・公表)への対応が重要です。
更新手続はありませんが、設備変更・事業区域変更・休廃止・氏名住所変更が生じた際は、その都度「変更届」「廃止届」の提出が必要です。海外サーバーで通信を処理する場合は設備概要への正確な反映を忘れないようにしてください。
費用は平均的な水準です。手続き自体はシンプルなので、自分で申請すればコストを抑えられます。
申請手順
- 1電気通信事業法上の区分確認
- 2サービス概要・セキュリティ体制を記載した届出書作成
- 3総務省への届出書提出
- 4届出受理通知の受領
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
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