塗料・インキ製造の開業ガイド
必要な許認可・費用・手続きの流れを徹底解説
最終更新: 2026-04-16
8件
必須の許認可
13,600〜144,600円
費用の目安(合計)
最大60日
想定期間
最大難易度
目次
塗料・インキ製造とは
塗料・インキ製造の開業には、製造する製品の種類に応じた許認可が必要です。品質管理体制の構築と工場の設備基準への適合が重要なポイントとなります。
塗料・インキの製造
塗料・インキ製造を開業するには、合計10件の許認可が関係します(必須: 8件、条件付き: 2件)。 このガイドでは、それぞれの許認可について費用・期間・必要書類を詳しく解説し、 開業までの具体的なステップをご案内します。
開業までのリアルなタイムライン
全ての許認可取得に2ヶ月程度。並行して進められる手続きもあるため、効率的なスケジュールを組みましょう。
税務署管轄
消防署管轄
労働基準監督署管轄
都道府県管轄
環境省管轄
市区町村管轄
※ 異なる管轄の許認可は並行して申請できる場合があります。同じ管轄の許認可は順番に申請が必要な場合があります。
塗料・インキ製造の開業までのステップ
事業計画の策定
塗料・インキ製造の事業計画を策定します。事業内容・ターゲット・収支計画を明確にし、必要な許認可を洗い出しましょう。
資金調達・物件確保
開業資金を調達し、営業拠点となる物件を確保します。許認可によっては施設基準があるため、物件選定時に要件を確認しましょう。
許認可の申請・取得
必要な許認可を一つずつ申請していきます。申請順序にも注意が必要です。先に取得が必要な許認可がある場合があります。
届出・登録手続き
税務署への開業届、社会保険の届出、各種届出を行います。法人設立の場合は登記も必要です。
開業・営業開始
全ての許認可を取得し、届出が完了したら営業を開始できます。許認可の更新時期を管理し、期限切れに注意しましょう。
塗料・インキ製造に必要な許認可一覧
必須の許認可(8件)
印刷用インキや塗料を製造するための届出。有機溶剤の管理と作業環境の安全対策が求められる。
申請ステップを見る(3ステップ)
- 有機溶剤対策の換気設備等を整備する
- 製造業届出書を作成する
- 都道府県に届出を提出する
必要書類(8件)
- ●製造業届出書- インキ製造業の届出書
- ●有機溶剤使用一覧- 使用する有機溶剤の一覧と使用量
- ●換気設備仕様書- 作業場の換気設備の仕様書
- ●インキ製造業届出書- 所定の様式による届出書
- ●工場の平面図・設備配置図- 製造設備の配置図
- ●VOC排出対策計画書- 揮発性有機化合物の排出対策計画
- ●安全データシート(SDS)一覧- 使用原料の安全データシート一覧
- ○登記事項証明書- 法人の場合は登記事項証明書
工業製品の塗装を行う事業の届出。VOC(揮発性有機化合物)の排出規制への対応が求められる。
申請ステップを見る(3ステップ)
- VOC排出抑制のための設備を整備する
- 有機溶剤の作業環境管理体制を構築する
- 都道府県にVOC排出施設届出を提出する
必要書類(8件)
- ●消防設備設置計画書- 引火性塗料に対する消防設備の計画
- ●作業環境管理記録- 有機溶剤の作業環境管理記録
- ●塗装業届出書- 所定の様式による届出書
- ●工場の平面図・塗装ブース配置図- 塗装ブース・乾燥炉等の配置図
- ●VOC排出対策計画書- 揮発性有機化合物の排出対策計画
- ●有機溶剤作業主任者の資格証明書- 有機溶剤作業主任者の資格証明
- ●VOC排出施設届出書- VOC排出施設の設置届出書
- ●VOC排出削減計画書- VOC排出量の削減計画書
条件によって必要になる許認可(2件)
塗料・インキ製造の開業にかかる許認可費用の目安
13,600〜144,600円
必須許認可の取得費用合計(申請手数料のみ)
※ 上記は申請手数料のみの目安です。行政書士に依頼する場合は別途報酬(3〜15万円程度/件)がかかります。 設備投資費・物件取得費は含みません。
開業までの想定期間
最大 約60日
最も時間のかかる許認可の取得期間
複数の許認可を並行して申請できる場合もあります。 ただし、先に取得が必要な許認可がある場合は順番に申請する必要があるため、 余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
塗料・インキ製造の開業資金の全体像
許認可費用だけでなく、設備投資や運転資金も含めた開業資金の全体像を把握しましょう。
必須の8件の許認可取得にかかる申請手数料の合計
専門家に申請代行を依頼する場合の報酬。自分で申請する場合は不要
事業に必要な設備・内装等の初期投資の参考額
開業後、売上が安定するまでの運転資金
※ 設備投資額・運転資金は事業規模や地域によって大きく異なります。 上記はあくまで参考値です。実際の開業計画に合わせて、詳細な資金計画を策定してください。 日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成をおすすめします。
先輩事業者の声 - 開業前に知っておきたいこと
製造する製品によって許認可の管轄が異なります。食品なら保健所、化学品なら消防署など、事前に確認しましょう。
工場の立地は用途地域の制限を受けます。工業地域・準工業地域以外では制限がある場合があるため、都市計画課に確認しましょう。
ISO認証の取得は義務ではありませんが、取引先の要求で必要になることが多いです。計画に含めておきましょう。
塗料・インキ製造で気をつけるべき法規制
塗料・インキ製造に関連する主な法律と、違反した場合の罰則をまとめました。 法令を遵守し、適正な事業運営を行いましょう。
工場立地法
一定規模以上の工場の新設・変更に届出が必要。緑地面積や環境施設面積の基準があります。
消防法
危険物を扱う場合、危険物取扱者の選任と保管施設の基準適合が必要です。
労働安全衛生法
従業員の安全と健康を確保するための措置が義務付けられています。
この業種の許認可に関連する法令:
塗料・インキ製造の開業に必要な書類まとめ
全ての許認可で必要となる書類を重複なくまとめました。 事前に準備しておくことで、スムーズに申請を進められます。
- ●個人事業の開業・廃業等届出書
国税庁サイトからダウンロード可能
- ●本人確認書類
マイナンバーカード又は通知カード+運転免許証等
- ●防火管理者選任届出書
防火管理者を選任したことの届出書
- ●防火管理者資格証明書
防火管理講習の修了証の写し
- ●施設の平面図
施設の構造・消防設備の配置を示す平面図
- ●消防計画
火災予防・消火活動に関する消防計画
- ●有機溶剤取扱事業場届出書
取り扱う有機溶剤の種類等を記載した届出書
- ●局所排気装置の設計図
排気装置の設計図面
- ●作業環境測定結果
作業環境の測定結果報告書
- ●製造業届出書
インキ製造業の届出書
- ●有機溶剤使用一覧
使用する有機溶剤の一覧と使用量
- ●換気設備仕様書
作業場の換気設備の仕様書
- ●インキ製造業届出書
所定の様式による届出書
- ●工場の平面図・設備配置図
製造設備の配置図
- ●VOC排出対策計画書
揮発性有機化合物の排出対策計画
- ●安全データシート(SDS)一覧
使用原料の安全データシート一覧
- ●消防設備設置計画書
引火性塗料に対する消防設備の計画
- ●作業環境管理記録
有機溶剤の作業環境管理記録
- ●塗装業届出書
所定の様式による届出書
- ●工場の平面図・塗装ブース配置図
塗装ブース・乾燥炉等の配置図
- ●有機溶剤作業主任者の資格証明書
有機溶剤作業主任者の資格証明
- ●VOC排出施設届出書
VOC排出施設の設置届出書
- ●VOC排出削減計画書
VOC排出量の削減計画書
- ●揮発性有機化合物排出施設届出申請書
揮発性有機化合物排出施設届出に必要な所定の様式による申請書
- ●住民票の写し
申請者の住所を証明する住民票(発行から3ヶ月以内)
- ●申請書
所定の様式に必要事項を記入した申請書
- ●消防用設備等点検結果報告書
消防用設備の点検結果の報告書
- ●毒物劇物製造業登録申請書
毒物劇物製造業登録に必要な所定の様式による申請書
- ●略歴書
申請者の職歴・学歴を記載した略歴書
- ●法人設立登記申請書
法人設立登記に必要な所定の様式による申請書
- ●身分証明書
本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
- ○登記事項証明書
法人の場合は登記事項証明書
- ○登記事項証明書(法人の場合)
法務局発行の法人登記事項証明書
- ○納税証明書
税務署発行の納税証明書
- ○役員名簿(法人の場合)
法人の役員の氏名・住所一覧
- ○定款の写し(法人の場合)
法人の定款の写し
塗料・インキ製造の開業に関するよくある質問
Q. 開業届を出さないとどうなりますか?
A. 罰則はありませんが、青色申告ができない、屋号での銀行口座開設ができない等のデメリットがあります。事業を始めたら速やかに届出しましょう。
Q. 個人事業の開業届の取得にかかる費用と期間はどれくらいですか?
A. 届出手数料は無料〜数千円程度で、手続きは比較的簡単です。必要書類を揃えて提出すれば、通常1〜4週間程度で受理されます。行政書士等に依頼する場合は別途3〜5万円程度の報酬がかかります。
Q. 個人事業の開業届の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 届出書類の記載内容に不備がないよう、事前に税務署や管轄窓口に確認することをお勧めします。届出後も法令改正に注意し、変更があれば速やかに届出内容を更新してください。関連する他の届出・許可が必要な場合もあるため、事前に全体像を把握しておくことが重要です。
Q. 防火管理者の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 防火管理者の申請手数料は7,000円〜8,000円程度です。申請先は消防署となります。なお、手数料は自治体や申請内容によって異なる場合がありますので、事前に管轄窓口へご確認ください。
Q. 防火管理者の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 防火管理者の取得には、申請から約1日〜2日程度かかるのが一般的です。ただし、書類の不備や審査状況によってはさらに時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで申請されることをお勧めします。
Q. 防火管理者を取得しないとどうなりますか?
A. 防火管理者は法令に基づく資格・許認可です。必要な許認可を取得せずに事業や活動を行った場合、行政処分や罰則の対象となる可能性があります。事業開始前に必ず取得手続きを行ってください。
Q. 有機溶剤取扱事業場届出とは?
A. 有機溶剤中毒予防規則に基づき、有機溶剤を取り扱う事業場が労働基準監督署に届け出る制度です。トルエン、キシレン、アセトン等の有機溶剤を業務で使用する場合が対象です。
Q. 有機溶剤の作業環境測定はどのくらいの頻度で行いますか?
A. 6か月以内ごとに1回の作業環境測定が義務付けられています。
Q. 局所排気装置の定期自主検査の頻度は?
A. 1年以内ごとに1回の定期自主検査が必要です。
Q. 届出にかかる費用と手続きは?
A. 届出手数料は無料です。有機溶剤作業主任者の選任、作業環境測定の実施、局所排気装置の設置などが必要です。これらの設備投資に数十万〜数百万円かかります。