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アパレルメーカーに必要な許認可

衣料品の企画・製造

アパレルメーカー開業に必要な許認可の全体像

アパレルメーカーは「企画・デザイン」「生地調達」「縫製・加工」「販売」までを担う事業で、業態によって必要な届出が大きく変わります。自社で縫製工場を持つのか、企画だけ行い縫製は協力工場に外注(ファブレス)するのかで、揃えるべきものが変わる点をまず押さえてください。

最初に必要なのは事業開始そのものの届出です。個人で始めるなら税務署への個人事業の開業届を、開業から1か月以内に提出します。青色申告承認申請書も同時に出しておくと、初期投資が大きいアパレルでは赤字繰越や経費計上で有利になります。資金調達や取引先からの信用、製造物責任の観点で法人形態を選ぶ場合は、開業届に代えて法人設立登記を行います。

縫製・製造設備を持つ場合の届出

自社で生地の裁断・縫製・染色加工などを行う場合、繊維製品製造業届出が関係します。これは事業所の所在地を管轄する経済産業局・自治体への届出で、対象となる加工内容や規模の基準は所管庁により異なるため、設備を導入する前に管轄窓口で確認してください。

工場やアトリエに従業員・関係者を一定数収容する建物を使う場合、消防法に基づき防火管理者の選任が必要です。建物の用途・収容人員(多くは30人以上が目安、用途により異なる)で要否が決まり、講習(甲種・乙種)を受けて資格を取得し、消防署へ防火管理者選任届と消防計画を提出します。生地や副資材は可燃物が多く、縫製機械・アイロン・プレス機を扱うため、ここは見落とさないようにします。

大規模な工場を新増設する場合は工場立地法届出が関わります。これは敷地面積9,000㎡以上、または建築面積3,000㎡以上の工場が対象で、緑地・環境施設の確保を求められます。小規模なアトリエ縫製では通常対象外ですが、生産規模を拡大して大型工場を建てる段階では、着工前の届出と一定の待機期間が必要になります。

取得の順序と費用の目安

順序としては、(1)事業形態を決めて開業届または設立登記 →(2)工場・アトリエ物件の確保 →(3)建物条件に応じた防火管理者の選任・消防届出 →(4)製造内容に応じた繊維製品製造業届出 →(5)大型工場なら工場立地法届出、という流れが基本です。物件と設備が固まらないと消防・製造の届出内容が確定しないため、不動産契約と並行して進めます。

費用の目安は、開業届自体は無料、法人設立は登録免許税等で実費15万円前後(合同会社なら6万円程度)。防火管理者講習は数千円〜1万円程度。繊維製品製造業届出は手数料が低額または無料のことが多い一方、工場立地法対応は緑地造成を含むため規模次第で大きく変動します。最大の支出は許認可よりも縫製機械・CADパターン設備・在庫生地への投資である点も計画に織り込んでください。

よくあるつまずき

ファブレスで外注前提なのに製造業の届出を過剰に準備してしまう、逆に自社縫製を始めたのに消防・製造届出を後回しにする、という取り違えが起きがちです。また、家庭用品品質表示法に基づく組成・取扱い表示(洗濯絵表示)は許認可ではないものの、製品を出荷する以上は必須対応です。これらは製品設計の段階から組み込み、量産前に表示・届出の要否を所管庁へ確認しておくと、出荷直前の手戻りを防げます。

3

必須の許認可

7,000〜28,000円

費用の目安(合計)

2

条件付きの許認可

必須の許認可

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

個人事業の場合

かんたん

一定規模以上の建物で営業する場合に必要。収容人員30人以上の飲食店等では選任が義務付けられています。

管轄: 消防署費用: 7,000〜8,000円期間: 1〜2日

繊維製品(衣料品等)を製造するための届出。品質表示基準への適合が求められる。

管轄: 経済産業省費用: 0〜20,000円期間: 7〜14日

条件によって必要になる許認可

条件: 大規模工場の場合

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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