化粧品製造業許可
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 医薬品医療機器等法第13条
化粧品の製造を行うための許可
化粧品製造業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。厚労省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
何のための許可か
化粧品製造業許可は、化粧品を「製造する」行為に対して与えられる許可です。ここでいう製造には、原料の調合・充填といった本来の製造だけでなく、ラベル貼り・箱詰めなどの包装・表示・保管工程も含まれます。OEM先から受け取った完成品にラベルを貼るだけでも「製造」に該当する点が、初めて参入する事業者がつまずきやすいところです。
重要なのは、この許可だけでは化粧品を市場に出荷・販売できないことです。販売・出荷には別途「化粧品製造販売業許可」(薬機法第12条)が必要で、両者は目的も要件も異なります。自社で作って自社ブランドで売るなら、原則として製造業・製造販売業の両方を取得することになります。
許可の区分
製造業許可には主に2つの区分があり、行う工程によって選びます。
- 一般区分: 調合・充填を含む製造の全工程を行える
- 包装・表示・保管区分: 充填済み製品の包装・表示・保管のみ。OEMの最終工程を担う場合に該当
自社で中身を作るのか、他社製品の仕上げだけなのかで取得すべき区分が変わります。
取得の必須要件
許可は事業所の所在地を管轄する都道府県知事に対して申請します(窓口は薬務課等)。主な要件は次の2点です。
- 責任技術者の配置: 薬剤師、または高校卒業以上で医薬品・医薬部外品・化粧品の製造に3年以上従事した経験を持つ者など、薬機法施行規則が定める資格者を製造所ごとに置く必要があります
- 構造設備基準への適合: 「薬局等構造設備規則」に基づき、作業所、手洗い設備、品質管理に必要な設備、原料・製品の保管設備などを備えること
ハードルが高いとされる理由は、人(責任技術者)と施設(構造設備)の両方を満たす必要があり、施設の図面審査と立入確認を伴うためです。
申請の流れと費用
1. 事前相談(都道府県の薬務課で区分・図面を確認) 2. 申請書・図面・責任技術者の資格証明等を添付して提出 3. 書類審査および製造所への立入調査 4. 許可証交付
申請手数料は3万〜6万円程度が目安ですが、都道府県により異なるため事前に確認してください。これとは別に、構造設備を基準に合わせる改修費が実質的な主要コストになります。
よくある差し戻し・不許可理由
- 責任技術者の実務経験を証明できない(在職証明・業務内容の裏付け不足)
- 作業所と保管区域の区画が不明確、手洗い・更衣設備が不足
- 防虫・防鼠、温湿度管理など衛生面の構造設備が基準未達
- 取得すべき区分の選択を誤っている
更新・変更時の注意
許可の有効期間は5年で、継続するには期間満了前に更新申請が必要です。責任技術者の変更、製造所の移転・増改築、製造工程の追加などがあった場合は、変更届または事前の許可変更手続きが求められます。無届けで設備や工程を変えると行政指導の対象になるため、変更が生じた時点で速やかに管轄部署へ相談してください。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1製造管理者の選任
- 2都道府県に申請
- 3GMP適合性調査
- 4許可証の交付
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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