サイバーセキュリティサービス届出
管轄: 経済産業省 / 根拠法令: サイバーセキュリティ基本法・情報処理促進法
サイバーセキュリティに関するサービスを提供する事業者の届出。脆弱性診断やインシデント対応サービス等が対象。
サイバーセキュリティサービス届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査期間は標準的で、経産省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出・登録の位置づけ
サイバーセキュリティサービスの提供そのものに、原則として国の許可や免許は必要ありません。脆弱性診断やインシデント対応を始めるだけなら、特別な行政手続きなく事業を開始できます。ここで「届出」と呼ばれるものの実体は、主に経済産業省が所管する任意の登録制度(情報セキュリティサービス基準適合サービスリストへの審査登録)と、提供形態によって発生する電気通信事業の届出の二つに整理して考える必要があります。混同すると手続きを誤るため、自社サービスがどちらに該当するかを最初に切り分けてください。
対象となるサービスと制度
経済産業省・IPAが運用する審査登録制度の対象は、おおむね次の4区分です。
- 脆弱性診断サービス(Webアプリ・プラットフォーム診断)
- デジタルフォレンジックサービス
- セキュリティ監視・運用サービス(SOC、マネージドセキュリティ)
- 情報セキュリティ監査サービス
このリストに登録されると、官公庁の調達やISMAP関連の取引で「基準を満たす事業者」として評価されやすくなります。登録は義務ではありませんが、公共・大企業向けに営業するなら実質的な信頼の前提になりつつあります。
主な要件
審査登録では、事業者ではなく「サービス単位」で基準適合を審査します。求められるのは概ね以下です。
- サービス提供体制と品質管理プロセスの整備
- 診断・監視を担う技術者の保有資格や実績(登録セキスペ等が評価対象になり得る)
- 守秘義務・情報管理体制(取得した脆弱性情報の取扱いルール)
- 作業範囲・再委託・賠償に関する契約面の整備
なお、SOCのように通信を媒介・監視する形態では、別途「電気通信事業の届出」が必要になる場合があります。該当可否は提供方式により異なるため、総務省の判断基準で確認してください。
手続きの流れと費用
審査登録は、審査登録機関に申請書類とサービス仕様を提出し、基準適合審査を経て登録される流れです。費用は審査登録機関や区分により異なるため、必ず最新の料金表を確認してください。電気通信事業の届出自体に手数料はかかりません。費用の中心は、書類・規程整備や体制構築にかかる社内コスト、必要に応じた専門家への委託費用です。
つまずきやすい点
- サービス仕様書・作業手順書の記載が抽象的で、基準への適合を示せない
- 技術者の力量を客観的に裏付ける資料が不足している
- 情報管理規程はあるが、診断で得た脆弱性情報の取扱いが明文化されていない
- SOC型なのに電気通信事業の届出を見落としている
関連手続きと更新
不正アクセス禁止法・刑法(不正指令電磁的記録等)に抵触しない契約・同意取得の設計、個人情報を扱う場合のプライバシーマークやISMSの取得は、登録の有無にかかわらず実務上ほぼ必須です。審査登録は有効期間があり、更新審査が必要です。サービス内容や体制を変更した際は、登録範囲との齟齬が生じないよう、変更手続きの要否を審査登録機関へ早めに確認してください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1サービス内容・体制等を記載した届出書の作成
- 2経済産業省への届出書提出
- 3届出受理通知の受領
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●経産省管轄の許認可は、経済産業局の窓口で手続きするケースがあります。オンライン申請が利用可能か確認してみましょう。
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