在宅療養支援診療所届出
管轄: 厚生労働省(地方厚生局) / 根拠法令: 健康保険法第63条・基本診療料の施設基準
在宅医療を24時間体制で提供する診療所の届出。24時間連絡体制と往診体制の確保が必要。
在宅療養支援診療所届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、厚労省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出の位置づけと対象
在宅療養支援診療所(在支診)は、許可制ではなく地方厚生局への「施設基準の届出」で成立します。健康保険法に基づく基本診療料・在宅療養指導管理料の施設基準のひとつで、届出が受理されると在宅患者に対する診療報酬上の加算(在宅時医学総合管理料の上乗せ、往診料の加算など)を算定できるようになります。
対象は、外来だけでなく通院困難な患者の自宅・施設へ往診や訪問診療を行う診療所です。すでに保険医療機関として開設している診療所が、在宅医療の体制を整えたうえで届け出るのが基本的な流れになります。
区分と必須要件
在支診には「従来型」と「機能強化型(単独型・連携型)」があり、要件が異なります。
従来型の主な要件:
- 24時間連絡を受ける担当者をあらかじめ指定し、患者に文書で連絡先を提供すること
- 24時間の往診体制を確保していること
- 24時間の訪問看護体制(自院または連携訪問看護ステーション)を確保していること
- 緊急時に入院できる病床の確保、または連携医療機関との入院受け入れ体制があること
- 連携する医療機関・薬局等へ患者情報を提供できること
- 年に1回、看取り数等を地方厚生局長へ報告すること
機能強化型はこれに加え、在宅医療を担当する常勤医師が原則3名以上、過去1年間の緊急往診の実績、在宅での看取り等の実績が求められます。連携型は複数医療機関が連携して人員・実績要件を満たす形をとります。実績の基準値は診療報酬改定で見直されるため、届出時点の告示・通知で必ず確認してください。
申請(届出)の流れと費用
1. 自院の体制を要件に合わせて整備(連絡体制・往診・訪問看護・入院連携先の確保) 2. 連携先がある場合は訪問看護ステーション・後方支援病院と合意・契約 3. 地方厚生局(都道府県事務所)所定の届出様式と添付書類を作成 4. 管轄の地方厚生局事務所へ提出・受理
届出自体の費用は無料です。算定開始は、受理された日の属する月の翌月(月初等の受付分は当月から)となるため、報酬への反映時期は提出タイミングで変わります。
よくある差し戻し・受理されない理由
- 24時間連絡体制が「担当者の指定」「患者への文書交付」まで具体化されておらず、形式が整っていない
- 訪問看護や緊急入院の連携先との体制が書面で確認できない
- 機能強化型で実績要件(緊急往診・看取り等)の件数が基準に届かない、または算定根拠が示せない
- 添付書類(連携医療機関一覧、訪問看護体制の記載)の不備・記載漏れ
関連・付随する手続き
在宅医療を本格的に行うには、在宅療養支援診療所の届出に加え、在宅患者訪問診療料や在宅時医学総合管理料などの関連施設基準、麻薬を使う場合は麻薬施用者免許(都道府県)、訪問看護を自院で行う場合の体制整備などが連動します。届出後も、人員・連携体制の変更があれば速やかに変更届を提出し、年1回の実績報告を欠かさないことが、基準維持の前提になります。基準を満たせなくなった場合は届出の取り下げが必要です。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 124時間体制の整備
- 2地方厚生局に届出書を提出
- 3届出受理
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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