内水面漁業許可
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 漁業法第119条
河川や湖沼等の内水面において漁業を営むための許可。都道府県知事の許可が必要。
内水面漁業許可は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用も比較的安価に設定されています。農水省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
内水面漁業許可とは
内水面漁業許可は、河川・湖沼・ため池といった「内水面」で、シジミ・ウナギ・アユ・ワカサギなどの水産動植物を採捕して事業として営むために必要な許可です。海面漁業とは制度が分かれており、根拠は漁業法第119条(知事許可漁業)および各都道府県が定める「内水面漁業調整規則」です。許可権者は操業する水域を管轄する都道府県知事になります。
対象となるのは、刺し網・投網・どう・かご・しじみかき(じょれん)など、規則で「許可漁業」と定められた漁具・漁法で営利目的の採捕を行う事業者です。趣味の釣りは「遊漁」として遊漁券(漁協発行)で対応する別枠であり、この許可とは異なります。
内水面に固有の要件
最大の特徴は、内水面では漁業権が「第五種共同漁業権」として内水面漁業協同組合に与えられている水域が多い点です。そのため、
- 営業したい水域を管轄する漁協が漁業権を持つ場合、その水域での採捕は原則として組合員であること(加入)が前提になる
- 漁協には魚を増やす「増殖義務」があり、組合員にも種苗放流や河川清掃など増殖への協力が求められる
- 採捕してよい魚種・漁具・漁法・操業期間・体長制限(アユの解禁日、ウナギの全長制限など)が規則と漁協ルールの両方で細かく定まる
つまり「知事許可の取得」と「漁協への加入」がセットで必要になるケースが多く、許可申請だけで完結しない水域がある点を最初に確認すべきです。
申請の流れと費用
1. 操業予定水域を管轄する都道府県の水産担当課に、対象魚種・漁具が許可漁業に該当するか確認する 2. 第五種共同漁業権の設定水域かを調べ、該当すれば管轄漁協へ加入手続きを行う 3. 知事許可漁業に当たる場合、申請書・漁具の種類数量・操業区域図などを添えて知事へ許可申請する 4. 審査(漁場の調整状況の確認)を経て許可証が交付される
費用は申請手数料として0〜5,000円程度で、不要な自治体もあります。ただし実質的な費用は漁協の加入金・年会費・賦課金(増殖負担金)であり、水域・組合により大きく異なります。漁具の購入費も別途必要です。
よくある差し戻し・不許可の理由
- 既存漁業者との漁場調整がつかず、新規許可枠が制限されている
- 規則で禁止された漁具・漁法(電気・薬品・特定の網目)を申請内容に含んでいる
- 操業区域図や漁具の数量記載が不正確で補正を求められる
- 禁漁期間・保護水面・体長制限への抵触
更新・変更時の注意
知事許可には有効期間が定められており、期限前の更新申請が必要です。漁具の種類・数量、操業区域、氏名・住所などを変更する場合は変更許可・届出が求められます。魚種ごとの解禁日や規則改正は毎年見直されるため、操業前に管轄自治体の最新の内水面漁業調整規則と漁協ルールを確認してください。
関連する手続き
ウナギなど特定魚種は別途の届出・報告が課されることがあります。加工・販売を行う場合は食品衛生法に基づく営業許可、漁船を用いる場合は船舶関係の手続きが付随します。まずは管轄水産課と地元漁協の二者へ早めに相談することが、最短ルートになります。
申請手数料は比較的リーズナブルです。証紙や印紙の購入方法は窓口で確認できます。
申請手順
- 1許可申請書の作成
- 2漁業計画の策定
- 3内水面漁場管理委員会の意見聴取
- 4都道府県知事への申請
- 5許可証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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