技能実習計画認定
管轄: 法務省 / 根拠法令: 技能実習法第8条
技能実習を行わせようとする者(実習実施者)が作成する技能実習計画の認定。外国人技能実習機構が認定。
技能実習計画認定は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。法務省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
まず読む順番
技能実習計画認定とは何か
技能実習計画認定は、外国人技能実習制度において、実習実施者(受入企業)が技能実習生一人ひとりについて作成した実習計画を、外国人技能実習機構(OTIT)が審査・認定する手続きです。技能実習法第8条に基づき、実習生を受け入れるには**必ず計画認定を受けなければならず**、認定なしに技能実習を行わせることはできません。
重要な点は、計画認定が「企業単位」ではなく「実習生1名 × 1区分ごと」であることです。第1号(1年目)、第2号(2〜3年目)、第3号(4〜5年目)それぞれで別個に申請が必要で、実習生10名を第1号で受け入れるなら10件の計画認定を申請します。この構造が、他の許認可と比べて事務負担が大きくなる最大の要因です。
なお、技能実習制度は「育成就労制度」への移行が決まっており(法律は2024年成立、施行は公布から3年以内)、新規受入れの制度設計が変わります。現時点で受入れを検討する場合は、移行期の取扱いを監理団体・OTITに確認してください。
対象となる職種と受入れ方式
計画認定の対象は、移行対象職種・作業として定められた職種です(介護、建設関係、食品製造関係、機械・金属関係、農業、漁業など。分野により追加・変更あり)。第1号のみであれば移行対象職種以外でも受入れ可能ですが、2号・3号へ進めないため、実質的には移行対象職種での受入れが前提になります。
受入れ方式は2つです。
- 団体監理型 — 監理団体(協同組合等)を通じて受け入れる。国内の受入れの大半がこの方式で、計画作成も監理団体の指導を受けて行う
- 企業単独型 — 海外の現地法人・取引先の職員を直接受け入れる。海外に事業所や継続的取引がある企業に限られる
主な要件
- 技能実習責任者(3年ごとに養成講習の受講が必要)、技能実習指導員(当該職種で5年以上の経験)、生活指導員をそれぞれ選任していること
- 実習生の報酬が日本人が従事する場合の報酬と同等額以上であること。最低賃金ぎりぎりの設定は審査で問題になりやすい
- 宿泊施設の確保(1人あたりの居室面積など基準あり)と、適正な費用徴収
- 職種ごとの審査基準(必須業務・関連業務・周辺業務の時間割合)に沿った実習内容であること。必須業務が全体の2分の1以上、といった時間配分の要件がある
- 労働関係法令の遵守。労基署から是正勧告を受けている、社会保険未加入といった状態は不認定の直接原因になる
費用の内訳
計画認定申請の手数料はOTITに納付するもので、申請1件あたり数千円規模です(第1号か第2号以降か、企業単独型か団体監理型かで金額が異なる)。ただし実際に企業が負担する総額はこれだけではありません。
- 計画認定手数料(実習生1名・1区分ごとに発生)
- 監理団体への入会金・監理費(月額。団体により大きく異なる)
- 送出機関への費用、渡航費、事前・入国後講習の費用
- 技能実習責任者養成講習の受講料
最新の手数料額はOTIT公式サイトで確認してください。監理費は団体ごとに差が大きく、複数団体の比較が実務上重要です。
よくある不認定・差し戻し
- 実習内容が審査基準の必須業務を満たしていない、または時間配分が基準から外れている
- 指導員の実務経験年数を証明する書類が不足している
- 賃金が同等報酬要件を満たさない、または控除項目(寮費・食費)が実費を超えている
- 技能検定の受検予定が計画と整合しない(2号移行には基礎級合格が前提)
- 過去に不正行為認定を受けており、欠格期間中である
更新・変更時の注意
計画認定に「更新」の概念はなく、号が上がるたびに新規申請となります。第2号への移行は技能検定基礎級の合格が条件で、実習期間の終了に間に合うよう受検スケジュールを逆算する必要があります。また、実習実施場所の変更、指導員の交代、実習内容の変更が生じた場合は変更届出または変更認定申請が必要で、届出を怠ると改善命令の対象になります。実習実施者は年1回、技能実習実施状況報告書をOTITに提出する義務も負います。
次に取るべき手順
1. 受け入れたい職種が移行対象職種に該当するか、審査基準の必須業務を自社で提供できるかを確認する 2. 監理団体を複数比較し、監理費・対応職種・送出機関との関係を確認して加入する 3. 技能実習責任者・指導員・生活指導員の人選と、責任者の養成講習受講を進める 4. 宿泊施設と賃金水準を要件に照らして整備する 5. 監理団体の指導のもと計画を作成し、OTITの地方事務所に申請する(入国希望時期の数か月前から逆算して着手する)
申請手数料に加え、専門家への依頼費用を含めると総額が大きくなる可能性があります。事前に見積もりを取ることをおすすめします。
申請手順
- 1外国人技能実習機構への事前相談
- 2技能実習計画の作成
- 3認定申請書類の提出
- 4OTIT による審査
- 5認定決定
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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