中古車輸入業届出
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 道路運送車両法
海外から中古車を輸入・販売するための届出。排出ガス基準・安全基準の適合確認が必要。
中古車輸入業届出は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。国交省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための届出か
「中古車輸入業届出」と一般に呼ばれる手続きは、海外で使用された自動車(並行輸入車)を日本で登録し、走行・販売できる状態にするための一連の確認手続きを指します。中心となるのは、自動車技術総合機構(NALTEC)への「並行輸入自動車届出」です。国内のメーカー正規ルート車(型式指定車)と異なり、並行輸入車は型式指定を受けていないため、1台ごとに保安基準への適合を個別確認しなければ新規検査(車検)を受けられません。この届出を通すことが、輸入から登録までの最大の関門になります。
対象は、海外から中古車を仕入れて国内で販売・登録しようとする事業者です。ディーラー系の正規輸入ではなく、業者オークションや個人ルートで買い付けた並行輸入車を扱う場合に該当します。
取得・適合に必要な要件
- 排出ガス試験・騒音試験のデータ:日本の保安基準に適合することを示す試験結果。海外メーカーの証明書では足りず、国内の試験機関での実測が求められるケースが多い
- 自動車通関証明書(輸入の事実を示す書類)
- 製作年・原動機型式・車台番号が確認できる原産国の登録証明書や抹消証明
- 排出ガス・速度計・灯火類など、左側通行・日本基準への改修(ヘッドライト、ウインカー色、スピードメーターのkm/h表示など)
販売も行う場合は、これとは別に古物営業法に基づく**古物商許可(自動車)**が公安委員会に対して必要です。届出と古物商許可は所管も根拠法も別物なので、両方を同時に準備します。
申請の流れ
1. 車両を輸入・通関し、自動車通関証明書を取得 2. 排出ガス・騒音などの試験を受け、適合データを揃える 3. NALTEC(自動車技術総合機構)へ並行輸入自動車届出を提出し、審査を受ける 4. 受理後、運輸支局で新規検査(予備検査または本検査)を受け、ナンバーを取得して登録
費用の内訳
届出書の提出自体に高額な手数料はかかりませんが、実費は試験費用に左右されます。排出ガス試験は項目・委託先により数万円規模、車両の改修費、通関に伴う関税・消費税が別途発生します。目安として届出関連で0〜10万円程度を見込みますが、試験・改修まで含めると総額は大きく変動するため、試験機関への事前見積もりが欠かせません。
よくある差し戻し理由
- 排出ガス・騒音の適合データ不足、または基準を満たさない年式・仕様の車両
- 改修(灯火類の色、メーター表示)が未了のまま届出
- 車台番号・原動機型式が書類と現車で一致しない
- 製作年の証明が不十分で、適用される排出ガス規制の年式区分が確定できない
更新・変更時の注意
届出は車両ごとの一回限りの手続きで、定期更新はありません。ただし登録後の車検(継続検査)は通常車と同様に必要です。同一車種を複数台扱う場合でも、原則として車台番号ごとに個別確認が求められる点に注意してください。輸入前に「その年式・仕様が日本の排出ガス規制に適合し得るか」を確認しておくことが、最大のリスク回避策になります。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1古物商許可(自動車商)の取得
- 2輸入車の排出ガス・安全基準適合審査
- 3自動車検査登録
- 4販売開始
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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