自動車整備事業認証
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 道路運送車両法第78条
自動車の分解整備(特定整備)を行う事業の認証
自動車整備事業認証は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。国交省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
自動車整備事業認証とは
道路運送車両法第78条に基づき、自動車の「特定整備」を業として行う事業者が、地方運輸局長(窓口は管轄の運輸支局)から受ける認証です。2020年4月の法改正で従来の「分解整備」が「特定整備」に拡大され、エンジン・ブレーキ・走行装置などの機械的な分解整備に加えて、自動ブレーキやレーンキープに使うカメラ・レーダー等の「電子制御装置整備(エーミング・ADAS調整)」が対象に加わりました。整備工場・カーディーラー・板金塗装業者などが対象で、無認証で特定整備を行うと罰則の対象になります。
取得の必須要件
認証は「人」「場所」「設備」の3要件で審査されます。
- 整備主任者の選任:1級・2級・3級などの自動車整備士技能検定合格者を、事業場ごとに選任する必要があります。電子制御装置整備まで行う場合は、所定の講習修了など追加の要件があります。
- 作業場の規模:取り扱う車種(普通・小型・軽・大型特殊・二輪等)ごとに屋内作業場・車両整備作業場の最低面積が法令で定められています。電子制御装置整備の認証では、エーミングに必要な平面の確保など追加基準があります。
- 機械器具:プレス機、ジャッキ、エンジンチェーンブロック、トルクレンチ、スキャンツール(電子制御装置整備の場合)など、作業内容に応じた器具を備える必要があります。
申請の流れ
1. 取り扱う車種と整備の範囲(分解整備のみか、電子制御装置整備を含むか)を決める。 2. 整備主任者を確保し、作業場・設備が基準を満たすか確認する。 3. 認証申請書に作業場の見取図・付近見取図・設備一覧・整備主任者の資格証等を添えて、管轄の運輸支局に提出する。 4. 運輸支局による現地調査(実地確認)を受ける。 5. 基準適合が確認されれば認証され、認証標識(看板)の掲示が義務付けられます。
費用の内訳
認証申請そのものの手数料は無料で、収入印紙も不要です。実質的なコストは、基準を満たす作業場の賃料・改修費、プレスやスキャンツール等の設備投資、整備士資格の取得・維持にかかる費用が中心です。設備投資は事業規模により大きく変動します。
よくある差し戻し・不認証の理由
- 作業場の有効面積が車種基準に不足している、屋内と屋外の区分が不明確。
- 整備主任者の資格が取り扱う車種・整備範囲と一致していない。
- 必要な機械器具の一部が未設置、または共用で専有が認められない。
- 電子制御装置整備の認証で、スキャンツールやエーミングスペースの要件を満たしていない。
関連・付随する手続き
より高度な「指定自動車整備事業(民間車検場)」を目指す場合は、この認証取得が前提となります。また保安基準適合証の交付業務などには別の指定が必要です。事業所の移転・作業場の増改築・整備主任者の変更・事業範囲の追加があった場合は、その都度、変更届または新たな認証申請が必要になります。詳細な面積基準や添付書類は地方運輸局により運用が異なるため、申請前に管轄の運輸支局へ確認してください。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1地方運輸局長に申請
- 2整備主任者の選任
- 3整備施設・設備基準の確認
- 4認証書の交付
自動車整備事業認証の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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