低炭素建築物認定
管轄: 所管行政庁 / 根拠法令: 都市低炭素化促進法第53条
二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物の認定。省エネ基準を超える省エネルギー性能と低炭素化に資する措置を講じた建築物が対象。
低炭素建築物認定は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。審査期間は標準的で、所管行政庁での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための認定か
低炭素建築物認定は、都市の低炭素化の促進に関する法律(通称エコまち法)第53条に基づき、省エネ基準を上回る省エネルギー性能と、二酸化炭素排出抑制に資する措置を講じた建築物を所管行政庁が認定する制度です。認定を受けると、住宅ローン減税における借入限度額の上乗せ、登録免許税の税率軽減、容積率の算定上の特例(低炭素化設備分の床面積を一定範囲で不算入)といった優遇が受けられます。
- 対象は原則として市街化区域等の中にある建築物
- 新築だけでなく増改築・修繕・模様替・空気調和設備の設置なども対象になり得る
- 戸建住宅・共同住宅・非住宅のいずれも申請可能で、住宅取得者・建築主・分譲事業者が主な申請者
認定の主な要件
認定基準は大きく次の3点を満たす必要があります。
- 外皮性能(断熱・日射遮蔽)が省エネ基準と同等以上であること
- 設計一次エネルギー消費量が省エネ基準値より20%以上削減されていること
- 低炭素化に資する選択的措置(節水、HEMS、再エネ利用、木材利用、ヒートアイランド対策など)から所定の項目を講じること
数値要件は法令・技術基準の改正で変動するため、申請前に最新の認定基準と所管行政庁の運用を必ず確認してください。
申請の流れ
最大の注意点は、工事着手前に申請する必要があることです。着工後では原則認定を受けられません。
- 設計段階で外皮計算・一次エネルギー消費量計算を行う
- 登録住宅性能評価機関等で技術的審査を受け「適合証」の交付を受ける(事前審査ルート)
- 適合証を添えて所管行政庁へ認定申請
- 認定通知の受領後に着工
技術的審査を経ず行政庁が直接審査するルートもありますが、審査期間短縮のため事前審査ルートが一般的です。
費用の内訳
費用は手数料の二層構造になります。
- 所管行政庁への認定申請手数料(自治体・床面積・住戸数により数千円〜数万円。金額は条例で定められ自治体ごとに異なる)
- 登録住宅性能評価機関への技術的審査手数料(戸建で数万円程度が目安、機関・規模により異なる)
- 別途、省エネ計算や図書作成を設計事務所に委託する場合の設計報酬
よくある差し戻し・不認定の理由
- 着工後に申請してしまい受理されない
- 一次エネルギー消費量の削減率が基準(20%以上)に届かない
- 計算書と設計図書の仕様(窓・断熱材・設備の型番)が不整合
- 選択的措置の根拠資料が不足している
変更・関連制度の注意
認定後に設計変更が生じた場合は、軽微変更を除き計画変更認定の手続きが必要です。仕様を勝手に変えると認定が無効になり、税優遇の前提も崩れます。
なお、より高い省エネ・脱炭素性能を求める場合は「建築物省エネ法」の認定(性能向上計画認定)や、住宅性能表示・BELS評価とあわせて検討すると、補助金や評価制度との併用がしやすくなります。どの制度が事業計画に最適かは、着工スケジュールと受けたい優遇措置から逆算して判断してください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1低炭素建築物新築等計画の作成
- 2所管行政庁に認定申請
- 3省エネ基準適合性の審査
- 4認定通知書の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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